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2006年12月30日(土)

斉諧生音盤志五大事件 [斉諧生敬白]

 本年も当「斉諧生音盤志」を御愛読くださり、ありがとうございました。
 今年も昨年同様に本業の多忙状態が続き、コンサート通いが大幅に減少、また秋以降は日録の執筆もままならない有様に陥ってしまいました。
 本欄を楽しみにしてくださっている皆様には、誠に申し訳なく、お詫び申し上げます。
 来年の見通しはまだ立っていないのですが、4月以降に少しましになれば…なってほしいと願っております。
 
恒例(?)により、平成18(2006)年の「斉諧生音盤志」五大事件を挙げてみました。
 
(1) ミクローシュ・ペレーニ来日公演とバッハDVD
ペレーニ師が3年ぶりに来日され、札幌に遠征してリサイタルを聴き、奇跡のような名演に接することができた。
それと同時にバッハ;無伴奏Vc組曲のDVDが発売され、『レコード芸術』誌にレビューを執筆。
 
(2) 伊福部昭;映画音楽「わんぱく王子の大蛇退治」
7月に本名徹次(指揮) 日本フィルによる交響組曲版CD(KING)を聴き、更に映画をDVDで観た。
中でも「アメノウズメの舞」で、舞踊と音楽が見事に一致し大地と民族の生命を歌い上げたバレエ・シーンには感激擱く能わず。
もちろん勇壮なテーマ音楽や典型的伊福部マーチの「スサノオの旅立ち」も素晴らしく、近縁関係にある「倭太鼓とオーケストラのためのロンド・イン・ブーレスク」をはじめ、伊福部音楽をあれこれ聴くことに。
そしてようやく昨日、特集ページを公開できた。何はともあれ、ぜひDVDを視聴いただきたい。
 
(3) ヤン・ルングレン(P) ゲオルク・リーデル(Cb)のアルバム「ロックロップ」(Gemini)
今年もっとも良く聴いたCDがこれであった(CATFISH RECORDSの記事参照)。
質朴簡浄な音楽、美しい響き…、気持の疲れているときなどに、心の凝りをほぐしてくれる音盤とでも評せようか。
平日週末の別なく帰宅時間が遅くなっていることもあって、今年はこうした静かで親密な音楽を聴くことが多かった。
ルングレン盤以外では、ジョン・ルイス(P)バッハ;平均律クラヴィーア曲集でのピアノ・ソロや、セルシル(セルシェル)の演奏など。
年末に届いたアントネッロ「ナトゥラーレ」・「薔薇の中の薔薇」の2枚も、これから愛聴盤になるだろう。
 
(4) ステーンハンマルの音楽がレパートリーに定着
4月にアイノラ響の定期演奏会で間奏曲が採り上げられた。
音盤でも、マリ・レアベク(P)P協第2番(EMI)やエリサベト・ソイテン・シュナイダー(Vn)Vnソナタ(CLASSICO)、スタファン・シェーヤ(P)によるP曲集(Altara)をはじめ多くのリリースがあり、北欧音楽のレパートリーとして定着した感がある。
新しい年に彼の音楽が更に普及すること、できればそれに斉諧生も具体的に貢献できることを衷心から願っている。
 
(5) 工藤庸介『ショスタコーヴィッチ全作品解読』(東洋書店)の発刊
モーツァルト・イヤー、ショスタコーヴィッチ・イヤー、そしてアリアーガ・イヤー(生誕200年)。
アリアーガは歌曲集のCDが出たに留まったが(内容的には貴重なもの)、前2者は奔流のようなリリースがあった。そのうち幾許かは購入したがろくに聴けていないのが恥ずかしい。
ただし、斉諧生的に最も重要なものは、標記の工藤著以外には考えられない。
工藤さんが長年ショスタコーヴィッチのページなどで培ってこられた蒐集と見識とが凝集されて、誠に充実した貴重な内容となっている。
クラシック音楽愛好家が座右に備える書籍に、是非加えられるべきものといえよう。
このような業績を拝見すると、斉諧生も本業多忙を言い訳にせず奮励努力せねば…と決意せざるべからず。
 
 年内の更新は今日が最後、新年は3日以降に再開する予定です。
 皆様、よいお年をお迎え下さい。

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(新譜買得録の更新が滞っておりまして、誠に申し訳ありません。少しずつ遡って本文を執筆しておりますので、気長にお待ちいただけましたら幸甚です。)
<(_ _)>

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ヴィーダー・アサートンのショスタコーヴィッチ [2006年12月]

ソニア・ヴィーダー・アサートン(Vc) ヤーノシュ・フュルスト(指揮) シンフォニア・ヴァルソヴィア
ショスタコーヴィッチ;Vc協第1番 & バルトーク;Va協(Vc版) ほか(BMG)
『レコード芸術』1月号の「海外盤試聴記」を見て吃驚、贔屓のチェリストの一人、ヴィーダー・アサートンの新譜、しかもショスタコーヴィッチが出ているという。
あれこれ検索などしてみて、amzon.frのマーケットプレイスでオーダー。
聴き物はショスタコーヴィッチだが、珍しいのはバルトークで、ソロ・パートをチェロに置き換えているという(編曲者等は明記されていない)。
更にラヴェル;ヘブライの歌・2つのヘブライの歌をチェロと管弦楽に編曲したものをフィルアップ。
2006年4月、ワルシャワのポーランド放送局スタジオでの録音。「レコ芸」の評者は録音に疑問があるようなことを書き付けているが、斉諧生宅の装置では優秀な音質で鳴っている。

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2006年12月29日(金)

久々に新しいコンテンツを作成 [更新記録]

今年夏からの懸案だった、伊福部昭;映画音楽「わんぱく王子の大蛇退治」を紹介するWebpageを公開しました。
ぜひぜひ映画本編をDVD等でごらんいただきたいと思います。
あえて画面のキャプチャー画像を掲載しておりますが、これは、少しでも映画の魅力を感じていただいてDVD等を観ていただきたいという願いからです。動いてこそのアニメーションですので!

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ブロムシュテットのゲヴァントハウス退任記念コンサート・ライヴ [2006年12月]

ヘルベルト・ブロムシュテット(指揮) ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管
ブルックナー;交響曲第8番(QUERSTAND)
ブロムシュテットのブルックナーはDENONで録音した第4・7番以来なるべく聴くようにしているところ。
ましてや8番となれば聴かざるべからず、アリアCDにオーダーしていたもの。
2005年7月1・2日、ライプツィヒのゲヴァントハウス大ホールでのライヴ録音。
CD2枚組、ブックレットに日本語のページも用意されているのが目を惹く。

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マリナーのブリテン・オネゲル [2006年12月]

ネヴィル・マリナー(指揮) シュトゥットガルト放送響
ブリテン;シンフォニア・ダ・レクイエム & オネゲル;交響曲第3番(CAPRICCIO)
某オークションを見ていたら、蒐集している2曲のカプリング盤が目についた。
当然架蔵済みだろうと思って念の為に調べてみたら、これが未架蔵。う〜ん、そこまでマリナーを軽く見ていたか(汗)。…気を取り直して落札。
もう1曲、ブリテン;シンフォニエッタ op.1が収録されている。
それぞれ1980年7月(オネゲル)、1984年12月(レクイエム)、1986年6月(op.1)、シュトゥットガルトの放送スタジオでの録音。

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パスカル・ヴェロの新譜 [2006年12月]

ダニエル・ラヴァル(P) パスカル・ヴェロ(指揮) モンテ・カルロ・フィル
ミシェル・ルグラン;P協「おもいでの夏」 ほか(naïve)
アリアCDさんのバーゲン・プライスのカタログに、贔屓の指揮者の一人ヴェロの未架蔵盤がリストアップされていたのでオーダー。
要するに映画音楽で知られた作曲家のピアノ協奏曲を集めたアルバム。標記以外の収録作は、
アンドレ・オッセン;P協第3番
バーナード・ハーマン;死の協奏曲(コンチェルト・マカーブル)
ジャン・ウィーネ;P協第1番「フランコ・アメリカン」
標記ルグランとハーマンくらいは知っていたが、あと2人は名前を知らなかった。後者は『現金に手を出すな』など1950年代のフランス映画で活躍した人とのこと。
1995年、モンテ・カルロのサル・ガルニエでの録音。

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ガスティネルのベートーヴェンをバーゲン・プライスで [2006年12月]

アンヌ・ガスティネル(Vc) フランソワ・フレデリック・ギィ(P)
ベートーヴェン;Vcソナタ第1・3番 ほか(naïve)
 
アンヌ・ガスティネル(Vc) フランソワ・フレデリック・ギィ(P)
ベートーヴェン;Vcソナタ第2・4・5番(naïve)
ガスティネルのCDはずっと買ってきたのだが、ベートーヴェンは2枚揃ってから買おうとかなんとか考えているうちに何となく買いそびれていた(苦笑)。
先だってアリアCDのバーゲン・プライスのカタログに2枚まとめて上がっており、新譜の時の半額以下の値付けだったので、喜び勇んでオーダーしたもの。
2・4・5番が2002年7月、1・3番と変奏曲集が2004年7月、リヨンのヴァレーズ・ホールでの録音。

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メネセスのアルペジオーネ [2006年12月]

アントニオ・メネセス(Vc) ジェラール・ウィス(P)
シューベルト;アルペジオーネ・ソナタ & シューマン;アダージョとアレグロ ほか(AVIE)
デビューした頃だったか、カザルス遺愛のゴフリラーを貸与されていることがPRされたメネセス(そういえば↑のガスティネルも同じ待遇を受けたことがある)。
蒐集しているアルペジオーネ・ソナタを録音したというので、アリアCDにオーダーしていたもの。
2006年5月、イギリス・サフォークのポトン・ホールでの録音。

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2006年12月28日(木)

ハンドリーのエニグマほか [2006年12月]

ヴァーノン・ハンドリー(指揮) ロンドン・フィル
エルガー;「エニグマ」変奏曲・弦楽セレナード ほか(EMI)
ハンドリーの未架蔵盤が安く某オークションに出品されており、標記の曲目に惹かれて落札したもの。
1983年1月、ワトフォード・タウン・ホールでの録音、序奏とアレグロをフィルアップしている。

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書名に惹かれたものの… [2006年12月]

福原義春『猫と小石とディアギレフ』(集英社)
著者は資生堂名誉会長(創業者の孫)、企業人として著名な人物。
本書は集英社のPR誌に連載したエッセイを25本、とりまとめたもの(1999年9月〜2004年6月)。書名の「猫」と「小石」と「ディアギレフ」は、そのうち3つのテーマをつなぎ合わせたもので、直接の関係はない。
このうち「ディアギレフ」の部分に以前から関心があったのだが、先日、松岡正剛氏の千夜千冊を読んだのがきっかけでamazon.co.jpを検索してみたら、マーケットプレイスで非常に安価な出品があったので、オーダーしてみた。
残念ながらディアギレフについては、文化振興との関わりで話の枕になっているくらいで、有益な情報は河合隼雄がニジンスキー夫人の日本語教師だったとか、福原氏の家にゴンチャローヴァの絵があるといった程度だった。
松岡氏が触れているように「私の百冊」のセレクションはなかなか面白いが、基本的にこの人は読書と美術の人で、音楽の人ではないようだ。

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2006年12月27日(水)

ヴァント最晩年の「ロマンティッシュ」 [2006年12月]

ギュンター・ヴァント(指揮) ミュンヘン・フィル
ブルックナー;交響曲第4番(Profil)
Profilレーベルがリリースするヴァントのライヴ録音は数が多すぎてフォローしきれないのだが、ブルックナー、しかも最晩年のものとなると聴かざるべからず(2001年9月13〜15日、ミュンヘン・ガスタイク)。
HMVに発注したもの。

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チェリビダッケ来日ライヴ [2006年12月]

セルジュ・チェリビダッケ(指揮) ミュンヘン・フィル
ブルックナー;交響曲第5番(Altus)
斉諧生必ずしもチェリビダッケの信奉者ではないが、1986年来日時のライヴ録音といわれると食指が動く(10月22日、サントリー・ホール)。
ブルックナーの注目盤は聴いておきたいこともあり、HMVに発注したもの。

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フルネ都響の名演集 [2006年12月]

ジャン・フルネ(指揮) 東京都響
ラヴェル;「ボレロ」・「ダフニスとクロエ」第2組曲 ほか(fontec)
フルネが晩年に都響と演奏したフランス音楽のライヴ盤が出るというので待ちかまえていたのだが店頭では見つからず、HMVに発注した。
収録作品と演奏日は、
ビゼー;組曲「アルルの女」第2番(2003年4月19日、サントリー・ホール)
デュカ;舞踏詩「ペリ」のファンファーレ(2005年1月21日、東京文化会館)
イベール;交響組曲「寄港地」(2000年5月9日、東京文化会館)
ラヴェル;ボレロ(2004年4月17日、サントリー・ホール)
ラヴェル;バレエ音楽「ダフニスとクロエ」第2組曲(2005年1月21日、東京文化会館)
いずれもフルネの十八番、近代フランス管弦楽の精華と称すべきもの。

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ワーズワース英国小品集 2 [2006年12月]

バリー・ワーズワース(指揮) ロイヤル・フィル
「ブリティッシュ・ライト・クラシックス 2」(Warner)
贔屓の指揮者の一人ワーズワース(DECCAへのRVW作品集!)の英国小品集の続巻が某オークションに安価で出ていたので落札したもの。
無慮16曲が収められているが、ケテルビーコーツ程度しか知らないし、曲としてわかるのはロンドンデリー・エアー(ハーティ編)だけ。
まあ、理屈抜きに愉しませてもらうつもり。
2004年9月、ロンドンのスローン・テラス、カドガン・ホールでの録音、エンジニアは名手トニー・フォークナー

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行進曲「軍艦」など [2006年12月]

谷村政次郎(指揮) 海上自衛隊東京音楽隊 ほか
瀬戸口藤吉;行進曲集(日本クラウン)
『行進曲「軍艦」百年の航跡』(大村書店)の著者として接した谷村氏の指揮盤が某オークションに出ており、瀬戸口作品には「軍艦」以外にも「日本海海戦記念行進曲」「愛国行進曲」など興味があるので落札したもの。
その他にも中田喜直;2台Pのための「軍艦マーチによるパラフレーズ」ハッセルマン(編);マン・オブ・ウォー(行進曲「軍艦」をドイツ人が再編曲したもの)など面白そうな音源が収録されている。
1994年6月、海上自衛隊横須賀音楽隊合奏場での録音。

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さそうあきらの装画とともに 2 [2006年12月]

アントネッロ
「ナトゥラーレ」(ANTHONELLO MODE)
24日に届いた「薔薇の中の薔薇」が素晴らしく、器楽のみの「ナトゥラーレ」は更に好みに合うのではないかと、急いでHMVに発注したもの。
11人が参加していた「薔薇〜」に対し、本作は濱田芳通(コルネット又はリコーダー)、石川かおり(ヴィオラ・ダ・ガンバ)、西山まりえ(バロックハープ)の3人のみ。これがアントネッロの基本構成とのこと。
16〜17世紀にイタリア・スペインなどで活動した作曲家による作品9曲と、濱田自身による即興4曲の計13曲を収めている。
2006年6月、大分県マリンカルチャーセンター・マリンホールでの録音。
装画は「薔薇〜」と同様さそうあきらによる美しいもの(重くなるが、ラージサイズ版も公開されている)。これでブックレット表紙の質感がもっと良ければ…

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2006年12月26日(火)

NAXOSのローカル・リリース盤 [2006年12月]

パトリック・ガロワ(指揮) シンフォニア・フィンランディア・ユヴァスキュラ
シベリウス;組曲「ペレアスとメリザンド」 ほか(NAXOS)
いつもお世話になっているノルディックサウンド広島の新譜情報に当盤が掲載されていた。
こうしたシベリウスの比較的録音の少ない作品のCDは、ぜひ手もとに置いておきたいと思いオーダーしたもの。
指揮は元「フルートの貴公子」パトリック・ガロワ、近年は指揮活動の比重を高めており、2003年からこのオーケストラの音楽監督を務め、任期も2009年まで更新されたという。
1925年パリ生れの作曲家デブリエールシンフォニア(2005年、当盤の演奏者が初演)をカプリングしている。
2005年9月20〜23日、フィンランドのハンカサルミ教会での録音。

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ムシカ・ヴィテのペッテション [2006年12月]

ペッター・スンドクヴィスト(指揮) ムシカ・ヴィテ
ペッテション;「裸足の歌」 & 弦楽協奏曲第1・2番(CAPRICE)
概して北欧系の弦楽アンサンブルは好みだが、中でもこのムシカ・ヴィテは格別。
彼らの新譜、しかもペッテションの弦楽合奏曲とあらば是非聴いてみたく、ノルディックサウンド広島にオーダーしたもの。
なお「裸足の歌」は弦楽合奏とバリトンのための歌曲集で、独唱はウッレ・ペーション
2004年4月、ヴェクシェーのフュルビ教会での録音。

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コーのシューマン [2006年12月]

ジェニファー・コー(P) 内田玲子(P)
シューマン;Vnソナタ第1〜3番(CEDILLE)
シューマンの第2ソナタの第3楽章の、美しく哀切な旋律はかねて偏愛するところ。その新録音が出たというので、レーベルの公式Webpageから購入したもの。
2005年5月及び2006年6月、ニューヨークでの録音。

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ステーンハンマルのピアノ作品新録音 [2006年12月]

ベルント・ヴィルヘルムソン(P)
ステーンハンマル;3つの幻想曲・晩夏の夜 ほか(INTIM MUSIK)
ステーンハンマルのピアノ作品の新録音が出るというのでノルディックサウンド広島にオーダーしていたもの。
ヴィルヘルムソンはスウェーデン西部のウールスト島出身、生地に近いヨェーテボリ大学で音楽を学び、後にはハンス・レイグラフにも学んだとのこと。現在は出身大学の教職にある。
ステーンハンマル作品は、標記2曲と即興曲 変ト長調を演奏しており、その他にはシェーグレン;Pソナタ第1番・エロティコンを収録している。
2006年2月、スウェーデン・コッレレードのニレント・スタジオでの録音。

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2006年12月25日(月)

オーデンセ響のステーンハンマル [注目情報]

オッコ・カム(指揮) オーデンセ響
シベリウス;交響曲第6番 & ステーンハンマル;交響曲第1番
爆音! クラシック突撃隊♪休憩室を拝読して吃驚、標記のような演奏会があるという。
オーデンセ響の2007年3月22日及び3月23日のプログラム。
御存知のとおりシベリウスの第6番はステーンハンマルに献呈されている曲ゆえ、まさしくステーンハンマルのための演奏会である。
これは聴きに行きたい…聴きに行きたいのだが…(嘆)。

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秋山さんの戦争レクイエム [2006年12月]

秋山和慶(指揮) 東京響 ほか
ブリテン;戦争レクイエム(EMI)
このブリテン畢生の名作はなるべく聴いておきたいと考えているところ、買い損ねていた秋山盤がmusic Fieldに出品されていたので落札したもの。
1992年6月、サントリー・ホールでのライヴ録音。東響第383回定期演奏会の実況である。

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2006年12月24日(日)

1950年代のイスラエル [2006年12月]

パウル・クレツキ(指揮) イスラエル・フィル
マーラー;交響曲第1・9番(DOREMI)
ポーランドの指揮者クレツキについては関心はあるものの、チェコ・フィルとのベートーヴェン;交響曲全集も未入手、さほど熱心に追いかけているわけではない。
とはいえイスラエル・フィルのマーラー、しかも建国まもない1954年4〜5月に録音されたものとなると、演奏史上の貴重さに鑑み、聴かずにはいられない。
下記のCDともどもHMVにオーダーしたもの。

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プレヴィンとコステラネッツ [2006年12月]

アンドレ・プレヴィン(P) アンドレ・コステラネッツ(指揮) 管
ガーシュウィン;「ラプソディ・イン・ブルー」 & P協(Sony Classical)
近頃TVドラマ「のだめカンタービレ」の後テーマとしてヒット中らしい(ベートーヴェン;交響曲第7番の数倍売れているとか)「ラプソディ〜」。
1960年3月の録音だから、もう半世紀近く前のものながら、カプリングのP協ともども同曲のベストを争う名演として名高いプレヴィンとコステラネッツの共演盤。
ユビュ王の食卓さんや浮月斎さんのblogでオリジナル・ジャケットによるリマスタリング盤発売を知り、店頭で捜していたが、「のだめ」ブームのせいか見つからず、HMVにオーダーしたもの。
ライナーノートに再録されているコステラネッツによるガーシュウィンの思い出も興味深いが、LPの内袋(自社のレコードの広告が印刷されている)まで覆刻した心意気には拍手。

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再録音がBRILLIANTから! [2006年12月]

ヤープ・テア・リンデン(Vc)
バッハ;無伴奏Vc組曲(全曲)(BRILLIANT)
バッハの無伴奏曲に関してはいつもいつも大変お世話になっているt.s.さんのページを拝読して吃驚。
以前HMFから全曲盤を出していたテア・リンデンが再録音していたとは! しかもいきなりBRILLIANTから超安価でリリースされていたとは!
これは買わざるべからずとHMVにオーダーしたもの。「輸入盤3枚以上で25%引き」との相性もいい(笑)。
2006年6月、オランダのデーヴェンテール(古いハンザ都市)での録音。旧盤ではカルロ・ベルゴンツィ作の楽器を使用していたが、今回はジョヴァンニ・グランチーノ(1703年、ミラノ)による。

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さそうあきらの装画とともに [2006年12月]

アントネッロ
アルフォンソ賢王(編);聖母マリアのカンティガ集(ANTHONELLO MODE)
いつも皆川達夫先生が力説されるように、日本人奏者と古楽演奏は相性抜群のようで、名演名盤に事欠かない。フォローに困るほどである(苦笑)。
かねてアントネッロによるCDも聴きたかったのだが、買いそびれていた。
今回、リーダー濱田芳通らが自主製作レーベルを発足させ、2枚のアルバムが発売された。
うち1枚がLP時代から愛聴してきた、13世紀スペインの国王アルフォンソ10世によって編纂された「聖母マリアのカンティガ」とあらば聴かざるべからず、HMVにオーダーしたもの。
ついでながら、中世、国王の手によって編まれた宗教歌曲集といえば、本朝にも後白河法皇による『梁塵秘抄』がある。こちらは1170〜80年頃に成立したと考えられているので、「カンティガ集」より数十年先行することになるが、残念ながら旋律は伝わらない。
とはいえ「カンティガ集」の方も、厳密な総譜などは存在しないから、演奏者次第でずいぶん変貌する。
今回のアントネッロ盤は、スタジオ録音(2006年10月、キング関口台第一スタジオ)といいつつ、あたかもジャズの即興演奏のような、白熱したアンサンブルが痛快な出来映え。
さそうあきらの手になるジャケット装画も美しい。
これはぜひ、もう1枚の「ナトゥラーレ」も聴かねば…。

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2006年12月23日(祝)

ハイパー・リマスタリング [2006年12月]

イーゴリ・マルケヴィッチ(指揮) ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管
ムソルグスキー;「展覧会の絵」(ラヴェル編)・「禿山の一夜」(KING)
旧東独のドイツ・シャルプラッテン音源をKINGがリマスタリングして発売した「ハイパー・リマスタリング・ドイツ・シャルプラッテン・ベスト」シリーズについては、音質の改善著しいと、An die Musikあたりで伺っていた。
買い直せるものなら全部買い直したいところだが財源的に困難、それでも第2期発売の中にマルケヴィッチの「展覧会〜」があり、これは買わざるべからず。
音質的には斉諧生架蔵の古い "Ars Vivendi" 盤とは、弦のしなやかさなど、かなりの差があり、これは買い換えてよかった。

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アマデウスQリーダーの遺産 [2006年12月]

ノーバート・ブレイニン(Vn) ギュンター・ルートヴィヒ(P)
ベートーヴェン;Vnソナタ全集(PREISER)
2005年4月に亡くなったアマデウスQの第1Vn奏者・ブレイニンの遺産が発売されていたので購入。
1989年9月と1990年2月に、フランクフルト・アム・マインのフェステブルク教会で録音されたもの。
彼は1923年ウィーン生まれというから、63歳頃の記録ということになる。演奏・録音とも上乗、良い記録が残っていたものだ。
なお、CD3枚に全10曲が収まっているが、収録時間の都合で第1番の繰り返しを一部カットしたとのこと。

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2台G版交響譚詩 [2006年12月]

哘崎考宏(G) ほか
伊福部昭;ギタートランスクリプションズ(MITTENWALD)
愛惜佳曲書にも掲載した交響譚詩の2台G版は、前にデュオ・ウエダ盤(SAKURA SOUND)を聴いているが、更に別な編曲・演奏者によるCDが出た。
東京・池袋の弦楽器音盤店・MITTENWALDの製作にかかるもので、ずっと気に懸けていたところ、今日立ち寄った大型音盤店で発見。
上記2点の買物でちょうどポイントが溜まり、それを利用して購入できた。
交響譚詩の編曲は演奏者によるものと表記されているが、解説によれば、再三、伊福部の校訂を受け、作曲家の手になる加筆修正も数多く、「弾き易く、尚且つシンフォニックなたいへん厚いサウンドを持つギター曲に生まれ変わった」とのこと。
2005年8月及び2006年2月、横浜市港南区民文化センター「ひまわりの郷」での録音。

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2006年12月22日(金)

隠れ切支丹のオラショ [2006年12月]

小田野宏之(指揮) 東京佼成ウインドオーケストラ
伊藤康英;吹奏楽のための交響詩「ぐるりよざ」 ほか(佼成出版社)
柴田南雄;宇宙についてにも引用される隠れ切支丹のオラショに基づく吹奏楽曲「ぐるりよざ」は、作曲家の公式Webpageによれば既に相当数の録音が行われている。
この曲を初めて聴いたのは初演者・海上自衛隊佐世保音楽隊盤だが、最もスタンダードな東京佼成盤が某オークションに安価で出品されていたので落札したもの。
1991年9月、川口総合文化センター・リリアホールでの録音。
その他に間宮芳生;行進曲「カタロニアの栄光」大栗裕;大阪俗謡による幻想曲などを収めている。

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タートライQのシューベルト [2006年12月]

タートライQ ラーズロ・シルヴァイ(Vc)
シューベルト;弦楽五重奏曲(CAPRICCIO)
愛聴しているシューベルト作品の未架蔵盤が某オークションに安価で出ていたので落札。
録音データの記載がないが、マルPは1996年。

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イダ・ルビンシテイン評伝 [求書読書録]

Vicki Woolf "Dancing in the Vortex"(Harwood Academic Publishers)
LPレコードのジャケットを扱った書籍の中で最も秀逸な『12インチのギャラリー』(美術出版社)の著者・沼辺信一氏のblog「私たちは20世紀に生まれた」を、いつも拝読している。
その今年9月4日及び9月5日の記事に、本書『渦のなかで踊る女』の紹介があった。
斉諧生としては、ディアギレフをめぐる人物であると同時に、パレー;バレエ音楽「不安なアルテミス」の委嘱・初演者として重要。
ぜひ手もとに置いておきたい(本来なら「読んでみたい」となるはずだが、とても英文書籍を読みこなすには時間の余裕がない)と思い、Barnes & Nobleにオーダーしていたもの。
どうしたことか、注文してから届くまで2か月半ほどかかった。
なお、amazon.co.jpにも掲載されているが、値段が倍ほど高い(汗)。

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2006年12月21日(木)

ウィスペルウェイのベートーヴェン旧全集 [2006年12月]

ピーター・ウィスペルウェイ(Vc) パウル・コメン(Fp)
ベートーヴェン;Vcソナタ全集(CHANNEL CLASSICS)
ずっと買いそびれていたウィスペルウェイの古い方のベートーヴェン全集が某オークションに安価で出ていたので落札したもの。
1991年6月、オランダ・レンスヴァウデのプロテスタント教会における録音で、使用楽器はチェロが1710年製 Barak Norman、フォルテピアノは1823年製ブロードウッド。

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ちょっと遅すぎるが…「純情きらり」 [2006年12月]

長谷川陽子(Vc) ほか
大島ミチル;純情きらり (オリジナル・サウンドトラック)(Victor)
テーマ音楽を長谷川陽子さんが演奏したNHK・朝の連続テレビ小説「純情きらり」、「日本の歌『初恋』」に収録されているのでサントラ盤は不要と思っていたが、どうやら別音源らしい。
定価で買うのも業腹なので、某オークションで安く入手しようと網を張っていたのだが、なかなか出てこない。
こういう賞味期限のある商品は、一旦逃すと入手困難になるので、少し高かったが出品されていたものを落札。
全部で27トラックあるうち、長谷川さんが演奏しているのが5トラックあり、これはやはり押さえておいてよかったと一安心。

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2006年12月20日(木)

管楽合奏版「魔笛」 [2006年12月]

ジュリアス・ルーデル(指揮) アマデウス合奏団
モーツァルト;歌劇「魔笛」(抜粋)・「後宮からの逃走」(抜粋)(MUSIC MASTERS)
某オークション
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『それでもクラシックは死なない!』より [2006年12月]

フー・ツォン(P) イェルジー・スウォボダ(指揮) シンフォニア・ヴァルソヴィア ほか
ベートーヴェン;P協第4番 ほか(Meridian)
某オークション
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これも遅いが…ポルタルの新録音 [2006年12月]

ミシェル・ポルタル(Cl) イザイQ
モーツァルト;Cl五重奏曲 ほか(aeon)
某オークション
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彎曲弓によるバッハ [2006年12月]

エミール・テルマーニ(Vn)
バッハ;無伴奏Vnソナタとパルティータ(全曲)(TESTAMENT)
某オークション
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1994年欧州楽旅ドキュメンタリー [2006年12月]

高関健(指揮) 群馬響
「50年目の春 プラハの春へ」(読売映画社、VHS)
某オークション
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2006年12月19日(火)

パレーのタンホイザー序曲 [2006年12月]

ポール・パレー(指揮) デトロイト響
ワーグナー;管弦楽曲集(英Mercury、LP)
某オークション
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2006年12月17日(日)

待望のSP覆刻 [2006年12月]

アンリ・コック(Vn) シャルル・ファン・ランケル(P) ほか
ルクー;P四重奏曲(未完)(グッディーズ)
グッディーズ
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2006年12月16日(土)

マルケヴィッチ、プラハでの「春祭」 [2006年12月]

イーゴリ・マルケヴィッチ(指揮) チェコ・フィル ほか
「プラハの春」音楽祭 1947〜68年放送録音集(andante)
music Field
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ヴァイオリンで弾くショパンVcソナタ [2006年12月]

カテリーナ・マヌーキアン(Vn) 江口玲(P)
「ショパン・オン・ヴァイオリン」(Victor)
江口玲公式Webpage
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2006年12月14日(木)

リーパーのシベリウスが揃う [2006年12月]

エイドリアン・リーパー(指揮) スロヴァキア・フィル
シベリウス;交響曲第5番 ほか(NAXOS)
 
エイドリアン・リーパー(指揮) スロヴァキア・フィル
シベリウス;交響曲第2・7番(NAXOS)
eBay
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神谷郁代の演奏会録音 [2006年12月]

神谷郁代(P) シェリコ・ストラーカ(指揮) ベルリン・カメラータ・ムジカ合奏団
モーツァルト;P協第12・14番(BMG)
某オークション
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福田進一のバッハ [2006年12月]

福田進一(G)
バッハ;シャコンヌ ほか(DENON)
某オークション
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「フィンランドのピアノ作品で綴る24節気」 [2006年12月]

鈴木美奈子(P)
シベリウス;「樅の木」 ほか(自主製作)
鈴木美奈子公式Website
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2006年12月13日(水)

テンシュテットの日本ライヴ [2006年12月]

クラウス・テンシュテット(指揮) ロンドン・フィル
シューベルト;交響曲第8番「未完成」 & ブルックナー;交響曲第4番(TDK)
クラウス・テンシュテット(指揮) ロンドン・フィル
モーツァルト;交響曲第35番 & マーラー;交響曲第5番(TDK)
アリアCD
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フルネのショーソン [2006年12月]

ジャン・フルネ(指揮) ビルケント響
ショーソン;交響曲 & マスネ;序曲「フェードル」(自主製作)
アリアCD
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ヒューズのシベリウス [2006年12月]

オーウェン・アーウェル・ヒューズ(指揮) BBCコンサート管
シベリウス;交響曲第1番 ほか(BBC)
eBay
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ヒルシュホーンとゲリンガス [2006年12月]

フィリップ・ヒルシュホーン(Vn) ダヴィード・ゲリンガス(Vc) アレクサンドル・ラビノヴィッチ(P)
ブラームス;P三重奏曲第1・2番(NOVALIS)
eBay
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ルーディンのグリーグ [2006年12月]

アレクサンドル・ルーディン(Vc & 指揮) ムジカ・ヴィヴァ室内管 ほか
グリーグ;弦楽四重奏曲(弦楽合奏版)・Vcソナタ(管弦楽版)(CLASSICO)
アリアCD
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「ハ長調の幻想曲」 [2006年12月]

ヨゼフ・リッシン(Vn) オルガ・リッシン・モレノヴァ(P)
シューベルト;幻想曲 & シューマン;幻想曲 ほか(PODIUM)
アリアCD
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2006年12月11日(月)

トルトゥリエ父の指揮盤LP [2006年12月]

ポール・トルトゥリエ(指揮) スコットランド室内管 ほか
バッハ;管弦楽組曲第3番 ほか(英EMI、LP)
eBay
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ツヴェーデン若き日の独奏盤 [2006年12月]

ヤープ・ファン・ツヴェーデン(Vn) ヨープ・ファン・ゾーン(指揮) アルキオス合奏団
モーツァルト;交響曲第30番・Vn協第3番(蘭EMI、LP)
eBay
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何とも偉業 [求書読書録]

近藤健児 『クラシックCD異稿・編曲のたのしみ』(青弓社)
本業は経済学者である著者が、作曲者による改訂版などの異稿・異版や自編・他編の編曲を調査しCDを収集して短評を加えるという、従来なかった切り口による労作、いや偉業の成果。
詳細は出版社のWebpageを参照していただきたいが、モーツァルトベートーヴェンシューベルトメンデルスゾーンシューマンブルックナーブラームスチャイコフスキードヴォルザークの9人だけで200頁を超えている。
附箋を片手に読み始めたが、数十枚を貼り込むことになってしまった(苦笑)。うち何枚かはすぐにでもオーダーしたいくらいだ。
これでまた何枚の音盤を購入することになるのか、空恐ろしい。
なお、著者によれば、ドビュッシーラヴェルラフマニノフプロコフィエフショスタコーヴィッチマーラーシベリウスが欠けているのが残念、いつか続きを書いてみたい…とある。
(バッハを挙げておられないのは膨大になりすぎるからだろうか。)
誠に是非続編の刊行を望みたい。

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2006年12月10日(日)

感涙の26枚組 [2006年12月]

渡邉暁雄(指揮) 日本フィル
「渡邉暁雄と日本フィル」全集(自主製作)
昨年発表された日本フィルの創立50周年記念事業の中に渡邉暁雄のライヴ録音CDを出すというニュースを見て以来、鶴首待望してきた箱物。
最初の頃は、どういう規模になるのか、どの曲が入るのかもわからず、知人らとあれこれ希望やら憶測やらを交わしていた。
正式のアナウンスは6月末だったか、即座に直接オーダーを出した(「HMVあたりに予約してポイントを稼げばよかった」と気付いたのは後の祭)。
収録曲目詳細はpdfファイルを参照、その偉容はjpgファイルをごらんいただきたい。
日本でのオーケストラ育成に、そして北欧音楽の普及に、掛け替えのない役割を果たされた渡邉先生の業績を明らかにし遺徳を偲ぶ、誠に感涙の26枚組である。
斉諧生的なポイントは次のとおり(ボックスへの収納順)。
(1) 学生時代(1982年)にステージで聴いたベートーヴェン;交響曲全曲チクルスから第1・5番が採られている
(2) ヒンデミット;交響曲「画家マティス」
(3) シベリウス;交響曲第1〜7番・交響詩「タピオラ」 ほか (好きな第3・6番が旧全集からの再録なのは残念)
(4) ニルセン;交響曲第2・5・6番
(5) ペッテション;交響曲第7番 (ペッテション好きの知人が当盤を「CD1枚、特典盤25枚付き」と形容したのには爆笑)
(6) 矢代秋雄;交響曲
(7) 柴田南雄;シンフォニア
また、鳥の画があしらわれた内箱・レーベル面も美しい。
(これでブックレットがBISやCAPRICEあたりの記念盤並みに充実しておれば言うことがなかったのだが。)
 
以下、言うても詮無きことながら、今年同じく創立50周年を祝った京都市響の記念事業のはかないこと。1986年の創立30周年には、CD2枚付きの記念誌も出したのに…。

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2006年12月09日(土)

シベリウスのVn小品聴き逃すべからず [2006年12月]

千葉純子(Vn) 浦壁信二(P)
シベリウス;5つの小品 op.81 & ノヴェレッテ op.102-1 ほか(AURORA)
このヴァイオリニストは何点かCDを店頭で見かけていて気になっていたのだが、特に買い求めたいポイントもなくて見送っていた。
が、新譜の小品集「テンポ・ディ・メヌエット」には標記シベリウスの小品が収録されており、これは聴かざるべからずとレジへ持参。
アルバムタイトルのクライスラー作品のほか、エルガー;愛の挨拶バルトーク(セーケイ編);ルーマニア民俗舞曲ラフマニノフ(ハイフェッツ編);ここはすばらしい場所などを収めている。
使用楽器は1722年製ストラディヴァリウス「ジュピター」。
2006年9月、笠懸野文化ホール・パルでの録音。

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2006年12月08日(金)

リーパーのシベリウス再び [2006年12月]

エイドリアン・リーパー(指揮) スロヴァキア・フィル
シベリウス;交響曲第1・6番(NAXOS)
NAXOSの初期は、演奏家・音質の面で「いかにも安価」な印象が強く、シベリウスの交響曲も東欧のオーケストラの暖色系の響きが好みに合わず、第3・4番の1枚だけ買って放置していた。
浜の真砂の如き第1・2番はともかく、後期の曲は手もとに揃えておきたいと考えるたびに思い出すのは、このリーパー盤全集が揃っていないこと。
NAXOSだから何時でも買えるだろうと思っていると、ペトリ・サカリ盤に置き換えられて廃盤の憂目。
これはいかんとeBayで送料含めてNAXOS新品1枚になる程度の安価な出品を捜し、まず大好きな6番を含む1枚が入手できた。
1989年11月(第1番)・1990年1月(第6番)、ブラティスラヴァにあるスロヴァキア・フィルのコンサート・ホールでの録音。

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ホープのバッハ [2006年12月]

ダニエル・ホープ(Vn) ヨーロッパ室内管 ほか
バッハ;ブランデンブルク協第5番 & Vn協第1・2番 & 2Vn協(Warner)
エルガー;Vn作品集やリュテアルを用いたラヴェル;ツィガーヌブリテンベルクの協奏曲のカプリングなど、一味こだわったCDを出してきたホープ。バッハの協奏曲集をリリースしたのを店頭で見て、いずれ聴いてみたいと考えていた。
すると、先日、いつも楽しみに拝読している工藤さんの「音楽にまつわる覚え書き」の12月4日の項に、
作品の美しさが素直に表出されていて心地好い。
と寸評があり、これは早く聴いてみたいと思い、今日↓のバッハを買いに立ち寄った音盤店で購入。
BWV1041〜43の3曲のカプリングは常道だが、更にブランデンブルク協第5番を付けたところが面白い。後者の独奏はジェイミー・マーティン(Fl)とクリスティアン・ベサイディンオート(Cem)。
2005年10〜11月、ロンドン・デットフォードの聖パウロ教会での録音。

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ペレーニ師の師匠のバッハ [2006年12月]

エンリコ・マイナルディ(Vc)
バッハ;無伴奏Vc組曲(全曲)(ARCHIV)
マイナルディのバッハ;無伴奏(全曲)は、1960年代に独Eurodiscへのステレオ録音がありCD化されているが(DENON、架蔵済)、メカニカルな衰えが目立ち、これをもって彼のバッハとするには少し躊躇せざるを得ない。
当盤は1954〜55年にARCHIVに録音したモノラル音源で、LPは稀にeBayあたりに出るとずいぶん高額になるので、入手できていなかった。
それをタワーレコードCD化するというので狂喜乱舞、発売を待ちかねて買いに走ったのである。
DGGにはハイドンボッケリーニの協奏曲集や小品集もあり、同様にLPが高騰しているので、CD化を期待したい。
ついでながら、このシリーズには、ヤルヴィのステーンハンマル;交響曲・管弦楽曲集、シュナイトのモンテヴェルディ;聖母マリアの夕べの祈り、グッドオールの「トリスタンとイゾルデ」といった名盤が多く含まれているので、注目を促したい。

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2006年12月06日(水)

ハンドリーのRVW続く [2006年12月]

ヴァーノン・ハンドリー(指揮) ロンドン・フィル
RVW;仮面劇「ヨブ」(EMI)
ハンドリーのヴォーン・ウィリアムズ録音を中古やオークションで拾い集めようとしているところ、eBayに当盤が安価で出ていたので落札。
旧約聖書の『ヨブ記』に題材を採った管弦楽曲だが、直接的にはイギリスの詩人・画家ウィリアム・ブレイク(1757〜1827)の没後100年を期して、彼の銅版画の代表作「ヨブ記」をもとに企画されたバレエのための音楽である。
当初はディアギレフのロシア・バレエでの上演が想定されていたようだが、それは実現せず、初演は演奏会形式で行われ(1930年)、作曲者自身が指揮した。
バレエの初演は、結局、1931年7月、イギリスのバレエの草分けであるカマルゴ協会により、ロンドンのケンブリッジ劇場で行われた。指揮はコンスタン・ランバート、オケ・ピットに合わせた小編成版を自ら準備したという。
1983年12月、ロンドンの聖アウグスティヌス教会での録音。

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パレーの英EMIプレス盤LP [2006年12月]

ポール・パレー(指揮) デトロイト響
ワーグナー;管弦楽曲集(英Mercury、LP)
eBay
(申し訳ありませんが、本文は後日掲載します。)

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2006年12月05日(火)

相曽賢一朗ライヴCD [2006年12月]

相曽賢一朗(Vn) サイモン・クローフォード・フィリップス(P)
バッハ;無伴奏Vnパルティータ第3番 & ブラームス;Vnソナタ第2番 & エネスコ;Vnソナタ第3番 ほか(自主製作)
偶々久々に相曽賢一朗公式Webpageを覗いてみると、アレ、3枚目のCDが出ているではないか!
2枚目の「フランス音楽の精華」リリー・ブーランジェ作品を収めてくれたヴァイオリニストの新譜、入手せざるべからず。しかもエネスコのソナタは蒐集対象。
ところが「今秋(2006)リサイタル会場で発売開始予定」とあるだけ、リサイタルは関西では予定無し、…どうしたものかと思いつつ、とりあえずWebpage記載のメールアドレスに送信してみた。
折り返しWebmaster(御尊父が務めておられる)から、「発送するので到着次第郵便振替で送金されたし」との返事を頂戴した。
収録曲は、標記3作品のほかサラサーテ;ツィゴイネルワイゼン山田耕筰;からたちの花
2005年10月26日、東京文化会館小ホールでのリサイタルをライヴ録音したもの。使用楽器は1736年製グァルネリ・デル・ジェス「ムンツ」とのこと。

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この曲が同じ日に2枚も届くとは [2006年12月]

スザンヌ・スタンツェライト(Vn) ジュリアン・ジェイコブソン(P)
エネスコ;Vnソナタ第2・3番 ほか(Meridian)
前にeBayで落札したエネスコ作品のCDが、↑の相曽盤と同時に届く。
LP時代には秘曲の類だったことを思えば隔世の感がある。
スタンツェライトはコーガンミルシテインパラシュケヴォフヴェーグらに学び、弦楽四重奏を中心に活動、またイギリスの方々のオーケストラから客演コンサートマスターとして引っ張りだこ…とライナーノートにある。
どこかで聞いた名前だと思ったら、ASVレーベルにバルトークなどを録音している奏者だった。
録音データが明記されていないが、マルPは2002年になっている。

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2006年12月04日(月)

ジョルダニアのショスタコーヴィッチ [2006年12月]

ヴァフタング・ジョルダニア(指揮) ロイヤル・フィル
ショスタコーヴィッチ;交響曲第11番(Angelok)
eBayの出品を見ていて気になったCD。
確かこの指揮者の名前は最近どこかで拝読した筈と思い、捜してみるとユビュ王の食卓の記事であった。
ショスタコーヴィッチの音盤ならばと工藤さんの評をチェックすると、
良くも悪くもよく整った演奏。力任せの爆演が多いこの作品においては、こういう純音楽的なアプローチも新鮮味がある。
とのこと。ならば斉諧生の趣味に合うのではないかと落札してみた。
ジョルダニアについてはユビュ王の食卓が引用しておられる拍手は指揮者が手を下ろしてからの記事に略歴がある。
(それにしてもカラヤン・コンクールの優勝者が楽壇で成功しないのは〜実力とは別問題で〜なぜだろう?)
1999年7月、ロンドンのオール・ハロウズ教会での録音。

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ボベスコをCDで買い直し [2006年12月]

ローラ・ボベスコ(Vn) ジャック・ジャンティ(P)
ベートーヴェン;Vnソナタ第5・9番(Philips)
某オークション
ボベスコが1981年9月、日本で行った録音は発売当時にLPで買っているのだが、元来はデジタル録音(エンジニアはTelarcのジャック・レナー)なのでCDでも買い直しておこうと、欠けているものを最近になって捜している。
この盤はCD初発のものではないが(何かのシリーズ物の1枚のようだ)、某オークションで安価だったのと金蒸着盤なのが目に留まったのとで、落札してみた。

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2006年12月02日(土)

ヴィンシャーマン日本ライヴのブランデンブルク [2006年12月]

ヘルムート・ヴィンシャーマン(指揮) ドイツ・バッハ・ゾリステン
バッハ;ブランデンブルク協(全曲)(自主製作)
某オークションの出品を見ていたら、蒐集しているブランデンブルク協の珍しげな全曲盤。標記の演奏者の日本ツアーでのライヴ音源を集成したものらしい。
これは入手せざるべからずと落札してみた。
収録順が面白い。CD1が1番→3番→2番、CD2が5番→6番→4番。
弦楽合奏のみの1・3番を真中に挟んでいるのは、実際の一晩のコンサート・プログラムに近い並べ方ということだろうか。金管が活躍する曲が1枚目に寄せてあるのも、そんな感じだ。
演奏者はラインホルト・フリードリッヒ(Trp)以外はあまり聞いたことのない名前ばかり。何人か、日本人名も見える。
収録地として東京・秋田(1993年)、東京・名古屋(1995年)が示されているが、曲ごとの具体的な収録日・会場等は不明。
そのためだろう、曲によっては音質がいかにも会場の天吊りマイクという感じで、正直申して聴き辛いものがある。演奏内容中心に選んだのだろうか?

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2006年12月01日(金)

マタチッチの第九 [2006年12月]

ロヴロ・フォン・マタチッチ(指揮) NHK響 ほか
ベートーヴェン;交響曲第9番「合唱」(KING)
マタチッチのN響ライヴ、先日のAltus盤3枚に続いて、別レーベルから出たベートーヴェンを、HMVにオーダーしていたのが届いた。
1973年12月19日、NHKホールで収録された演奏で、中沢桂(Sop)や丹羽勝海(Ten)といった歌手の名前も時代を感じさせる。
演奏はマタチッチらしい剛毅なもの、「ああ! 『第九』というのはこういう音楽だったのだ」とあらためて感動させてくれる。この記事を書きながら聴き始めたのだが、書き終えてもCDプレーヤーの停止ボタンを押すことができず、第1楽章が終わるまで、聴き続けてしまった。
マタチッチの「第九」というと、チェコ・フィルとのライヴがあったが、チェコ語歌唱だったので、当盤は貴重な記録ということになろう。
録音状態は、NHKの正規音源ゆえ、もちろん問題なし。
なお、ブックレットの宇野功芳師の解説に脱字があり、「(第一楽章の)マタチッチの『凄い』が身に刺さるように伝わってくる」は「『凄い」の誤り。

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オリジナル・マスターの威力 [2006年12月]

ハンス・クナッパーツブッシュ(指揮) ミュンヘン・フィル
ブルックナー;交響曲第5番(DREAMLIFE)
 
ハンス・クナッパーツブッシュ(指揮) ミュンヘン・フィル
ブルックナー;交響曲第8番(DREAMLIFE)
このところの「同演異マスタリング盤」の氾濫を見ると、フルトヴェングラーの蒐集を避けていてよかったと思わずにはいられない(苦笑)。
クナッパーツブッシュにもその傾向があるのだが、Syuzo's Weblogを拝読して、この2枚だけは入手せねばと決心。
目眩がするほど、優れた演奏が優れた音質で聞くことが出来る。まるで、夢のような話だ。(略)クナファンだけではなく、すべてのブルックナー・ファン、音楽ファンに是非盤!
意外に店頭に見当たらず、HMVにオーダーしたもの。
第5番が1959年3月19日、第8番が1963年1月24日、いずれもミュンヘン・ヘルクレスザールでのライヴ録音。
確かに音質は素晴らしい。従来盤とは次元が違う。
更に言えば、スタジオ録音の第8番をCD覆刻で聴くよりも、よほど自然な響きを耳にすることができるのではないだろうか。モノラルではあるが分離も極上である。
これも聴き始めたら止められなくなり、第8番第4楽章を全部聴いてしまった。
 
こうした成果に接すると、斉諧生も、例えばパレーの優れたライヴ音源をCD化して愛好家に頒布できたら…などと思わずにはいられないが、資本もノウハウもなく嘆息するばかり。
まずは、年末ジャンボを当てることからか…(自滅)。

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トレチャコフの至芸 [2006年12月]

ヴィクトル・トレチャコフ(Vn) ほか
ヴィクトル・トレチャコフ・エディション(BRILLIANT)
「玉石混淆」という形容がピッタリのBRILLIANTレーベル(斉諧生は「ブリクラ」と略している)、たいていは「安いけど…でもやっぱりオリジナルが欲しいよね」と思ってしまうし、この10枚組も最初に見たときには何だか怪しげでスルーしていた。
ところが工藤さんのレビューを拝見して愕然。
とにかくトレチャコフの巧いこと! 正確無比な左手と完璧に同期した右手からは全ての音が輝かしい強さをもって響き渡り、ライヴゆえのもつれは皆無ではないものの、技術的な不安とは完全に無縁である。また、いかにもロシア人といった雰囲気の、どこか野暮ったい骨太で感傷的なスケールの大きい歌も魅力的。派手なスター性はないが、あらゆる意味でヴァイオリン演奏芸術の極致と言って過言ではない。
とのこと、これは必携と心に決めていた。
「ブリクラ」ゆえ、なるべく安価に入手したいところ、今日、↓のケラスで某音盤店のポイントが満ちたのを利用して購入。
曲目詳細を記載するのはちょっと骨なので、主だったところだけを書けば、
バッハ;2Vn協
オレグ・カガン(第2Vn) モスクワ室内管
(1987年1月5日)
メンデルスゾーン;Vn協
ヴラディーミル・フェドセーエフ(指揮) モスクワ放送響
(1984年2月13日)
パガニーニ;Vn協第1番
ネーメ・ヤルヴィ(指揮) エストニア国立響
(1978年11月30日)
ブラームス;Vn協
ユーリ・テミルカーノフ(指揮) ソヴィエト国立響
(不詳)
チャイコフスキー;Vn協
マリス・ヤンソンス(指揮) ソヴィエト国立響
(1981年10月30日)
プロコフィエフ;Vn協第1番
ヴラディーミル・フェドセーエフ(指揮) モスクワ放送響
(1983年6月3日)
ショスタコーヴィッチ;Vn協第1番
ヴラディーミル・フェドセーエフ(指揮) モスクワ放送響
(1984年2月13日)
ショスタコーヴィッチ;Vn協第2番
ヴラディーミル・フェドセーエフ(指揮) モスクワ放送響
(1983年6月3日)
ハチャトゥリアン;Vn協
ドミトリー・トゥーリン(指揮) モスクワ・フィル
(1967年10月13日)

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シューベルトとベルク、ウェーベルン [2006年12月]

ジャン・ギアン・ケラス(Vc) アレクサンドル・タロー(P)
シューベルト;アルペジオーネ・ソナタ ほか(HMF)
偶々大阪に行く所用があった。
なぜか踵にマメができてしまい(新しい靴だがもう何度も履いている)、潰れて痛んできたので、まっすぐ帰宅しようと思いつつ、そんな足が音盤屋に向いてしまうのは、やはり病気だからか。薬屋さんに立ち寄らないわけにはいかない…(自滅)
以前、地元の音盤屋で買い損ねた(売り切れていたのだろう)、ケラスの新譜を購入。
リリース情報に接したとき、20世紀音楽の人と思っていたのにシューベルトとは意外な、と感じたのだが、なんとシューベルト作品(アルペジオーネのほかはVnソナチネ第1番や歌曲を編曲したもの)と新ウィーン楽派を交互に演奏している。
すなわちウェーベルン;3つのVc小品 op.11ベルク;4つの小品 op.5
なるほど、彼らしい。
2006年1月、パリのIRCAMで録音された。

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親子というもの [求書読書録]

『谷川俊太郎が聞く 武満徹の素顔』(小学館)
ずっと忙しくて読めなかった対談集を、ここ2日ほどで読了。
小学館の『武満徹全集』の書籍に掲載された5編に、初出3編を加えて単行本化したもの。
対談相手は(五十音順)、宇佐美圭二(美術家)、小澤征爾恩地日出夫(映画監督)、河毛俊作(演出家)、坂本龍一高橋悠治武満眞樹湯浅譲二
1編だけ異質なのが、最後に置かれた娘さんとの対話。
他の7人の中にも、子供時代・青年時代から家族的な交際をしてきた人は多いが、いずれも整理され昇華された武満像を語っている。
やはり親子では、相手の芸術を受け止める・評価するということはできないのだろう。あるいは語る人の年輪の薄さが出たということだろうか。

posted by seikaisei