音盤狂日録


4月30日(水): 

 

尾高忠明(指揮) 紀尾井シンフォニエッタ
グリーグ;組曲「ホルベアの時代から」 & ラヴェル;「マ・メール・ロワ」 ほか(新日鐵文化財団)
蒐集しているグリーグ作品を収録した非売品CDを、某オークションで見つけたので落札。
グリーグは2000年10月20日、ラヴェル(バレエ版全曲)は2001年4月6日のライヴ収録。会場はもちろん紀尾井ホール。
更にモーツァルト;ディヴェルティメント K.137をカプリング。
 
アン・エヴァンス(Sop) 尾高忠明(指揮) BBCウェールズ管 ほか
ワーグナー;楽劇「神々の黄昏」(抜粋)・ヴェーゼンドンク歌曲集(BBC music magazine)
偶然ながら、続けて尾高氏のライヴ盤を某オークションで落札。
"Wagner Night at the PROMS" と題された、"BBC music magazine" の付録CDである。
愛惜佳曲書所載のジークフリートの葬送行進曲を含むからには聴かざるべからず。
1994年8月3日、ロイヤル・アルバート・ホールでの収録。
 
シャルル・デュトワ(指揮) フィラデルフィア管 ほか
ラフマニノフ;「鐘」 ほか(DECCA)
これも某オークションで見つけて落札したもの。
デュトワとフィラデルフィア管のラフマニノフは、交響曲第1〜3番のバラ3枚を架蔵しており、その続きとして入手せざるべからず。
「春」3つのロシアの歌をカプリング。
1992年1月、フィラデルフィアでの録音。
 
ユグ・キュエノー(Ten) ほか
「未発表録音 1948〜1965」(RADIO SUISSE ROMANDE)
キュエノーは1902年スイス生れ、85歳になっても舞台で「トゥーランドット」の皇帝アルトゥムを歌っていたという。Webを検索してみたところ、昨年、100歳を祝ったことが確認できた。まだ存命なのだろう。
大小11曲が収録されているが、斉諧生的にはリリー・ブーランジェが2曲収められていることが重要。
ピエ・イェズ(ナディア・ブーランジェ(指揮) ローザンヌ室内管、1948年10月28日)
歌曲集「空のひらけたところ」より第1曲「彼女は牧場の下の方へ」(マドレーヌ・リパッティ(P)、1949年3月21日)
これは、Barnes & Nobleで購入。

4月29日(祝): 

 MikrokosmosからLPが届く。

イーゴリ・マルケヴィッチ(指揮) コンセール・ラムルー管 ほか
ドビュッシー;交響詩「海」 & ルーセル;組曲「バッカスとアリアーヌ」第2番 ほか(独DGG、LP)
マルケヴィッチの名盤の一つだが、廉価盤でしか架蔵していなかったところ、Mikrokosmosのカタログにチューリップ・ラベルの盤(オリジナル?)が安価で出ていたのでオーダーしたもの。
現品にはジャケットに小さな穴が開いており、カットアウト盤扱いで安価になっていたことが知れるが、そのあたりにはこだわらないので、むしろ好都合である。
ドビュッシー;神聖な舞曲と世俗的な舞曲をフィルアップ。
 
シェル・ヨンセン(Org) シェル・インゲブレトセン(指揮) ストックホルム王立歌劇場管団員
プーランク;Org協 & アラン;オルガン組曲(瑞proprius、LP)
蒐集しているプーランク作品の未架蔵盤、しかも好録音で知られたレーベルのものが安価でカタログに出ていたのでオーダーしたもの。
1977年6・7月、ストックホルム・エンゲルブレクト教会のオルガンによる録音。
 
オレグ・カガン(Vn) ほか
チャイコフスキー;「フィレンツェの思い出」 ほか(芬KUHMO、LP)
早世した名ヴァイオリニスト、カガンが遺した録音にして、最近好きになって集めているチャイコフスキー作品を見つけたのでオーダーしたもの。
カガンのほか、ハット・バイエルレ(Va)、ナターリャ・グートマン(Vc)、セッポ・キマネン(Vc)らが参加している。
1988年7月に行われたクフモ室内楽音楽祭での録音。
カプリングはプロコフィエフ;五重奏曲、こちらはOb、Cl、Vn、Va、Cbのための作品で、カガンらは参加していない。
 
グィド・ヴェッキ(Vc) ヒリア・サールネ(P)
ヘッグ;Vcソナタ & シェーグレン;Vcソナタ ほか(瑞GOTHENBURG UNIVERSITY、LP)
シェーグレンは好きな作曲家、そのVcソナタは未知の作品なので、いちど聴いてみたいとオーダーしたもの。
ヴェッキはスウェーデン・マルメ生れ、イェーテボリ響の首席Vc奏者として活躍したのち教職に転じ、フランス・ヘルメルソンらを育てた。
1979年、イェーテボリ大学から名誉博士号を贈られることになり、これは、おそらくその記念として製作されたLPであろう。
カプリングの(というよりメインの)ヘッグは、1850年生・1929年没。ストックホルム音楽院を経てコペンハーゲンでニルス・ゲーデに学び、ヨーロッパを遍歴した。
Vcソナタは1871年、当時滞在していたドイツで作曲され、翌年、有名なグリュッツマッヒャーの手によってドレスデンで初演され、間もなくライプツィヒのブライトコップ・ウント・ヘルテルから出版された。
その後、健康を害したヘッグは1874年にスウェーデンに戻り、1880〜95年の間は精神病院で過ごすなど病に苦しんだが、ピアノ曲を中心に多くの作品を遺したという。
フィルアップされたヘッグの小品2点を含め、このLPに収められたすべての作品が、世界初録音であると、ライナーノートに記されている(最近、別な録音が出ているようだ)。

4月28日(月): 

 

オッリ・ムストネン(指揮 & P) ヘルシンキ祝祭管
シベリウス;交響曲第3番 & ヒンデミット;四つの気質(Ondine)
鬼才ピアニスト、ムストネンが指揮を始めた。最初は自作など現代作品を録音していたようだが、一般的なレパートリーへの進出第1弾が、斉諧生偏愛のシベリウスの第3番とは吃驚。
なにしろ7曲の中で最も演奏機会が少ない作品と目されるだけに…。
録音情報が流れたときから心待ちにしており、レーベルの公式Webpageでのリリース情報に接するや、直ちにオンラインでオーダーしたもの。
オーケストラは、2001年にデビューした団体で、ムストネンが芸術監督を務め、ヤーッコ・クーシストらフィンランドの若手実力派ソリストが加わっている。
2002年8・10月、タピオラ・ホールでの録音。

4月27日(日): 

 

クリストフ・バラティ(Vn)
バッハ;無伴奏Vnソナタとパルティータ (全曲)(SAPHIR)
休日出勤の道すがら、ふだん行かない音盤店を覗くと、余所で見かけないバッハが並んでいた。
この曲集はなるべく買い揃えることにしている上に、エミール・ナウモフ(P)など、渋いレパートリーで信用をおいているレーベルなので、購入してみた。
バラティは、1979年、ブダペシュトで、父がチェリスト、母がヴァイオリニストという音楽一家に生まれた。
母親に、続いてヴィルモシュ・タートライにヴァイオリンを学ぶ。少年時代をベネズエラで過ごし、8歳で当地のオーケストラと共演したという。
1996年のロン・ティボー・コンクールで2位、1997年のエリザベート王妃国際コンクールで3位に入賞したとのこと。
2002年6月18日、パリのサル・プレイエルでのライヴ録音。「エクス・コベット」と名付けられた1706年製ストラディヴァリを使用している。

4月26日(土): 

 

パウル・クレツキ(指揮) スイス・ロマンド管
ヒンデミット;交響曲「画家マティス」 & ルトスワフスキ;管弦楽のための協奏曲(英DECCA、LP)
愛惜佳曲書に掲げたヒンデミット作品の未架蔵盤LPが某オークションに出品されていたので落札したもの。
CDにもなっているようだが、LPではルトスワフスキの佳作とのカプリングという点にも興味を惹かれた。
クレツキは1900年ポーランド生れ、ベルリンで活動していたがナチス・ドイツの台頭を逃れてスイスへ移住、アンセルメ引退後にスイス・ロマンド管の音楽監督を務めた(1967〜70年)。
この間、1968年にロマンド管を率いて来日公演を行っており、その際も、このヒンデミット作品を取り上げたという。このディスクも、おそらくその前後の録音なのだろう。

4月25日(金): 

 

オスモ・ヴァンスカ(指揮) ラハティ響
シベリウス;交響詩「大洋女神」 ほか(BIS)
ヴァンスカ & ラハティのシベリウスは全点買わざるべからず。
今回は、「大洋女神」の異稿2種を含む、主に初期に書かれた極めてマイナーな作品ばかり9曲(「大洋女神」の現行版は既出音源の再録)。
 
クリスティアン・マンデール(指揮) ブカレスト・ジョルジュ・エネスコ・フィル団員
エネスコ;八重奏曲・十重奏曲(Arte Nova)
22日のルーマニア詩曲同様、『エネスコ 回想録』(白水社)に触発されて買ったもの。
弦楽のための八重奏曲は1900年の作品。
上掲書によると、エネスコは書き上げた楽譜を指揮者コロンヌに見せ、演奏してもらうことになった。
5回目のリハーサルで、傍にいた指揮者の子息が「恐ろしく美しい曲だ」と呟くや、指揮者は「美しいというより恐ろしい曲だ」と応じ、結局、本番のプログラムからは外されてしまったという。
どういう音楽か、ぜひ耳で確認したいと思い、とりあえず安価なArte Nova盤を。
回想録巻末のディスコグラフィにはコンスタンティン・シルヴェストリ盤が挙げられているし、自演盤LPの存在も確認している。どちらも機会があれば聴いてみたいものである。
カプリング曲は、木管合奏のために書かれた1906年の作品。
 
ルノー・カプソン(Vn) ゴーティエ・カプソン(Vc) マルタ・アルゲリッチ(P) ほか
メンデルスゾーン;P三重奏曲 ほか(EMI)
期待している若手ヴァイオリニストの一人、カプソンの新譜が出ていたので購入。
アルゲリッチを中心としたルガーノ音楽祭の、2002年6月29日のコンサートにおけるライヴ録音である。
アルゲリッチとリリヤ・ジルバースタインとのブラームス;2台Pソナタ ヘ長調(P五重奏曲からの編曲)をカプリング。
残念なことに、音質面・安全性について問題が指摘されている、「コピー・コントロール」CD仕様となっている。こういう措置は、直ちに止めてもらいたい。
 
ヨーヨー・マ(Vc) キャスリン・ストット(P)
フランク;Vnソナタ & フォーレ;Vnソナタ第1番 ほか(Sony Classical)
ヨーヨー・マの新譜は、Vn作品をVcで演奏したCD。フランス系の楽曲で統一されている。
彼は昔から、クライスラーパガニーニブラームスといったVn作品を演奏してきている。下手なVn奏者より上手いかもしれない。
フランクの名作は、しばしばVcやFlで演奏され、コンサートや音盤で聴いたこともあるが、斉諧生としては、やはりVnでないと曲の熱、深さが表現し尽くせないように思う。
果たしてヨーヨー・マの手にかかってどうなるか、興味津々である。
マスネ;タイスの瞑想曲サン・サーンス;ハバネラをフィルアップ。
 
ポール・トルトゥリエ(Vc) マリア・デ・ラ・パウ(P)
ブラームス;Vcソナタ第1・2番(EMI)
トルトゥリエが愛娘と共演したブラームスのステレオ盤。
1977年の録音で、LPでは架蔵済みだが、CDではリリースされていないと思いこんでいた。
先だって某オークションに出品されていたのを見つけて吃驚、慌てて落札したもの。彼の音盤は蒐集しなければ。
マルP・マルCは1989年、その頃に出ていたらしい。迂闊だった。
 
カルロ・ゼッキ(指揮) スロヴァキア・フィル
モーツァルト;6つのドイツ舞曲 K.509 & ブラームス;セレナード第2番(チェコOPUS、LP)
Ars Antiquaから届いたLP。
ゼッキは指揮者としてまたピアニストとして活躍。地味な上にも地味な人だが、その音楽は素晴らしく上質である。
未架蔵盤がカタログに出ていたのでオーダーしたもの、マルP1971年のステレオ盤。
なお、オーケストラの公式Webpageがある。
 
アンドレー・コルソン器楽アンサンブル
弦楽合奏作品集(仏VERNOU、LP)
未知の団体の音盤だが、ルクー;弦楽のためのアダージョが収録されているのでオーダーしたもの。
コルソンなる女性ヴァイオリニストが若い音楽家を集めて結成したアンサンブルとのこと。ほとんど自主製作盤に近いようだ。
ルクー作品以外には、ヴィヴァルディ;合奏協奏曲 op.3-11ロッシーニ;弦楽ソナタ第1番等をカプリング。
録音年月が記載されていないが、1970年代後半のものと思われる。
 
ジェニー・アベル(Vn) ロベルト・シドン(P)
バルトーク;Vnソナタ全集(独harmonia mundi、LP)
アベル十八番のバルトーク、LP2枚にVnソナタ第1・2番、無伴奏Vnソナタ、Vnソナタsz.20(1903年)を収録。
ジャケット表紙に「1976年3月1日に生誕90年を迎えたオスカー・ココシュカを讃え捧げる」との文言があり、ココシュカ描くところの「バルトークとバッハを演奏するジェニー・アベル」(1973年、8枚中の1枚)が、装画として使われている。

4月24日(木): 

 

若杉弘(指揮) 東京都響 ほか
マーラー;交響曲第4番(fontec)
先だって第2番「復活」を入手した若杉 & 都響の全集録音、縁あって第4番を譲っていただくことになった。
1990年11月17日、サントリー・ホールでのライヴ録音で、Sop独唱は豊田喜代美
長木誠司氏の楽曲解説等、ブックレットも充実している。

4月23日(水): 

 

ヨアフ・タルミ(指揮) イスラエル室内管
チャイコフスキー;フィレンツェの思い出 & シェーンベルク;浄められた夜(TELDEC)
しばらくあれこれ買ってきた「フィレンツェ〜」、ロシア室内楽ファン倶楽部さんの「お薦めCD」のうち未架蔵だった弦楽合奏版の音盤が某オークションに出品されており、落札したもの。
廉価盤で再発されているが、今回の品は初出時のもの。ジャケット装画が妖しくも美しい。
1986年3月の録音、指揮者・オーケストラとも、本格的なデビュー・レコーディングであったとか。

4月22日(火): 

 

エフゲニー・スヴェトラーノフ(指揮) NHK響
ベートーヴェン;交響曲第6番 ほか(KING)
もうすぐ没後1年、ますます声望が高まるスヴェトラーノフ。
1993〜2000年の間に15回にわたり客演したNHK響とのライヴ音源がまとまって発売された。そのうち、ドイツ音楽を中心に、とりあえず2点を購入。
標記の「田園」は1999年2月17日、サントリー・ホールでの収録。ふっくらした響きが聴けるのではないかと期待している。
フィルアップに、1993年1月22日、NHKホールでのバッハ;アリア。ちゃんとチェンバロの音が聴こえてくる。
なお、ライナーノートは宇野功芳師。
 
エフゲニー・スヴェトラーノフ(指揮) NHK響
モーツァルト;交響曲第34番 & チャイコフスキー;交響曲第4番(KING)
スヴェトラーノフのモーツァルト!
とりわけこの第34番は愛惜佳曲書に掲げた作品、これを聴かずにおかれようか!!
収録は両曲とも1993年1月22日、NHKホール。つまり上記バッハと同日の演奏である。
ついでながら、ブックレット巻末に記録されているマーラー;第5・6・7番加藤知子(Vn)を迎えてのブルッフや自作なども、ぜひ聴きたいものである。CD化を切望する。
 
クリスティアン・マンデール(指揮) ブカレスト・ジョルジュ・エネスコ・フィル ほか
エネスコ;ルーマニア詩曲 ほか(Arte Nova)
このところ、先だって某オークションで落札した『エネスコ 回想録』(白水社)を読んでいる。
1951年、フランス国営放送(ラジオ)での対談番組をもとに作られた本とのことで、あまり詳細・浩瀚なものではない。
この中でエネスコが繰り返し強調しているのが、自分は作曲家である、ということ。ヴァイオリンは、作曲に打ち込むための収入を得るために演奏していたと言わんばかりである。
按じるに、彼は、生まれながらの音楽家というか、体の内側から滾々と音楽が湧き出ずるような人であったのだろう。それを五線紙に表現せずにはいられなかったのだろう。
その作曲家としての出世作がop.1の「ルーマニア詩曲」。
17歳、まだパリで学んでいた頃の作品で、故国ルーマニアでの思い出の情景を「一連の主題として」表現しようとしたという。
それは夏の夜の思い出から始まる。夏祭の前夜……夕空に、教会の鐘の音が鳴りひびき、開けはなされたその大きな扉の内から讃美歌を唱う声がきこえてくる。やがて、あたりは夜の静けさにつつまれ……月光が大地を明るく照らし出す……牧人の笛の音色が夜空に舞いあがり、あの郷愁をそそるドイナを物悲しげに奏でる。
なるほど、管弦楽に合唱が加わり、田園牧歌が広々と奏でられる。ちょっとステーンハンマルの世界に似た雰囲気があり、気に入った。
Tenと管弦楽のための「海の声」 op.31、未完の「自然の声」をカプリング。
 
パーヴォ・ヤルヴィ(指揮) シンシナティ響
ストラヴィンスキー;組曲「火の鳥」・バレエ音楽「ペトルーシュカ」 ほか(Telarc)
息子ヤルヴィの新譜が出たので購入。この人からも目を離せなくなってきた。
「火の鳥」は1919年版組曲、「ペトルーシュカ」は1947年版。できれば「火の鳥」は全曲版、「ペトルーシュカ」は1911年版で聴きたいのだが…。
ロシア風スケルツォをフィルアップ。
 
ダヴィド・ゲリンガス(Vc) 小林研一郎(指揮) チェコ・フィル
ドヴォルザーク;Vc協 ほか(EXTON)
コバケンの新譜、買わざるべからず。
ゲリンガスは必ずしも好きなチェリストではないが、こうしたスラヴ系の曲に適している可能性は高く、悪くないだろう。
1996年6月、ポニー・キャニオン時代の録音。この三者の顔合わせなのにお蔵入りしていたのは不思議。契約上の問題か何かだろうか。

4月20日(日): 

 

マイケル・ティルソン・トーマス(指揮) サンフランシスコ響 ほか
マーラー;交響曲第3番 ほか(AVIE)
ティルソン・トーマスとサンフランシスコ響のマーラー・チクルス第3弾(2つ目の第1番は未架蔵)。
この指揮者のマーラーというと真っ先に思い出すのはロンドン響との第3番の名演(Sony Classical)。今回も素晴らしい成果を期待したい。
2002年9月25〜29日のライヴ録音。前年に収録された子どもの死の歌をカプリング。
 
渡邉暁雄(指揮) ヘルシンキ・フィル
シベリウス;交響曲第1番 ほか(TDK)
 
渡邉暁雄(指揮) ヘルシンキ・フィル
シベリウス;交響曲第4・7番(TDK)
懐かしい名演奏がCDで甦った。
1982年、ヘルシンキ・フィルの初来日公演におけるシベリウス;全交響曲チクルスである。
当時の斉諧生は大学生お決まりの金欠で、演奏会に参じることは叶わず、ひたすらFM東京の放送を録音していた。今も押入の隅かどこかに、そのときのカセット・テープが残っているはずである。
バルビローリベリルンドのLP、渡邉 & 日本フィルの実演と並んで、シベリウス後期の音楽に導いてくれた、まさしくその演奏ゆえ、本当に懐かしく、嬉しいCDである。
ヘルシンキ・フィルにとっても初の日本楽旅に当たり、気合いの入った演奏になったという。
特に第4番を演奏するというので、第1楽章の重要なソロのために、首席Vc奏者は、いつもの演奏旅行では万一の事故を慮って使わない銘器を、わざわざ持参したという。
2枚とも、1982年1月28日、福岡サンパレスでのライヴ録音。
第1番の盤には、悲しきワルツ、リハーサル風景とインタビュー(合わせて4分半ほど)をフィルアップ。
 
ジョン・バルビローリ(指揮) アムステルダム・コンセルトヘボウ管
ブリテン;シンフォニア・ダ・レクイエム & ドヴォルザーク;交響曲第7番 ほか(TESTAMENT)
バルビローリとコンセルトヘボウのライヴ、しかもブリテン作品とあらば買わざるべからず。
1969年1月22日の録音で、音質も良好なステレオ、嬉しいかぎりである。
サティ;ジムノペディ第1・3番をフィルアップ。
 
クリスチャン・フェラス(Vn) カール・シューリヒト(指揮) ウィーン・フィル ほか
ブラームス;Vn協 ほか(TESTAMENT)
シューリヒトとウィーン・フィルの共演はいずれも貴重、TESTAMENTから良質な復刻で発売されたからには買わざるべからず。
1954年4月、ウィーン楽友協会大ホールでの録音。モノラルながら下手なステレオよりずっと素晴らしい音質といえよう。
カール・ミュンヒンガー(指揮) シュトゥットガルト室内管とのモーツァルト;Vn協第3番(1954年10月録音)をカプリング。
 
カメラータ・ベルン
ヘンデル;水上の音楽(DENON)
透明感のあるのびやかな響きが好きな合奏団、カメラータ・ベルンの未架蔵盤が中古音盤屋に安価で出ていたので購入。
1986年6月の録音で、ハレ新全集版に基づき3つの組曲を演奏している。
なお、管楽器奏者の名前は残念ながら明記されていない。
 
アンドルー・マンゼ(指揮、Vn) アカデミー・オヴ・エンシェント・ミュージック
ヘンデル;合奏協奏曲 op.6(HMF)
古楽器派ヴァイオリニストの中で一二を争う人と思っているマンゼがVn席から全体を指揮した、ヘンデルの名作。新譜のときから聴きたかったのだが、フルプライス2枚組では…と長らく買いそびれていたところ、今日立ち寄った中古音盤屋で安価なものが出ており、シメシメと購入。
1997年8月、ロンドンでの録音。

 昨日届いたCD・LPの情報を、ステーンハンマル 作品表とディスコグラフィシュミット・イッセルシュテット・ディスコグラフィに追加。

 演奏会出没表に金曜のコンサートを追加。


4月19日(土): 

 

エレオノーレQ ほか
柴田南雄;弦楽四重奏曲第2番 ほか(アフィニス音楽文化財団)
これまで度々頂戴しているアフィニス文化財団の頒布CD。
平成9年度から行っている「戦後日本の洋楽創作の歴史」をテーマとした委託研究の成果とのこと。
斉諧生的には、私淑する柴田南雄先生の作品が含まれていることが重要。
1947年の作品で、「ニ調 op.5」と表記されている。諸井三郎に師事していた影響か、ドイツ後期ロマン派の実践演習のような作風が面白い。
そのほかの収録曲は、
平尾貴四男;P五重奏曲「春麗」(1945年)
入野義朗;P三重奏曲第1番 op.4(1948年)
早坂文雄;キャプリチオ(1949年)
松村禎三;弦楽四重奏による交響的断章(1950年)
早坂作品のみ2000年1月18日、その他は1999年12月8日、いずれもJTアートホール・アフィニスでのレクチャー・コンサートでの録音。
上記Webpage「CDプレゼント」のアンケート・フォームから申し込んだもの(「23 日本戦後音楽史研究会特集」と表記されている)。
 
フレデリク・プラッシー(Vn) クリストフ・シモネ(P)
ベートーヴェン;Vnソナタ第1・5・7番(BNL)
 
フレデリク・プラッシー(Vn) クリストフ・シモネ(P)
フランク;Vnソナタ & フォーレ;Vnソナタ第1番 & ドビュッシー;Vnソナタ(BNL)
 
フレデリク・プラッシー(Vn)
バッハ;無伴奏Vnソナタとパルティータ(全曲)(BNL)
 
フレデリク・プラッシー(Vn) アンヌ・ロベール(Cem)
バッハ;Vnソナタ第1・4・6番(BNL)
斉諧生期待の美音ヴァイオリニスト、フレデリク・プラッシーのCDはBNLレーベルからリリースされているのだが、このところ入手困難を極めている。店頭では見かけないし、通販サイトでもヒットしない。
思いあまってフランス在住の人にメールで依頼し、未架蔵の5点を購入送付していただいたもの。
いずれも彼の録音歴の初期に属するもので、1990〜92年の収録。いちばん古いバッハ;無伴奏曲集など、18歳頃の演奏(!)ということになる。
 
ミア・ペーション(Sop) ロジャー・ヴィニョールズ(P)
「魂と風景−スウェーデン歌曲集」(Hyperion)
これと次の2点は、ノルディックサウンド広島から送っていただいたもの。
タイトルのとおりラングストレムシェーグレンニューストレムといったスウェーデンの歌曲作家の作品を収めている。
もちろん斉諧生としては、ステーンハンマルを聴きたいがためにオーダーしたもの。
「牧歌と警句」より2つの歌op.4
「娘は老いた母に尋ねた」op.8-2
「月の光」op.20-4
「アダージョ」op.20-5
「メロディ」(遺作)
の6曲が歌われている。
ペーションはスウェーデン生れ、王立スウェーデン歌劇場に所属してスザンナ、グレーテル、ゾフィー等を持ち役にし、欧米の歌劇場やコンサートで活躍中とのこと。これが初リサイタル盤という。
2001年10月29〜31日の録音。
 
Various Artists
「スウェーデン・レコード録音盤の100年」(Albophone)
スウェーデン国立録音映像アーカイヴ所蔵の歴史的音源から、1899〜1949年の50年間に録音された25曲を復刻したCD。
もちろんこれもステーンハンマル全録音蒐集の一環としてオーダーしたもので、ただ1曲、「星の瞳」op.20-1 が収録されている。
演唱はマッティン・オーマン(Ten) 管弦楽団、1930年10月27日の録音。
 
ジョルジュ・エネスコ(指揮) ソヴィエト国立響
チャイコフスキー;交響曲第4番 & エネスコ;ルーマニア狂詩曲第1番(蘇MELODYA、LP)
偉大なエネスコの演奏はVn独奏盤、指揮盤とも蒐集しているところ、未架蔵音源が某オークションに出品されたので落札したもの。
ジャケットには、1946年4月21日、チャイコフスキー・コンサート・ホールでのライヴ録音とある。年代のわりには音質優秀、聴きやすいモノラル録音だ。
 
海野義雄(Vn) ハンス・シュミット・イッセルシュテット(指揮) 北ドイツ放送響
メンデルスゾーン;Vn協 & チャイコフスキー;Vn協(日グラモフォン、LP)
イッセルシュテットの正規スタジオ録音中、オリジナルで架蔵していない音源の一つが、これ。
本来なら独盤LP(存在するのだろうか?)を入手したいところだが、演奏者からいって日本盤もオリジナルたり得るのではないかと思い、某オークションで落札したもの。
案の定、ダブル・ジャケットの内側に全10頁の解説が付いており、指揮者のポートレート、演奏風景や調整室でのプレイバック風景のスナップ、更には録音に立ち会っていたという岩城宏之氏へのインタビューなどまで掲載されている。
録音場所が「北ドイツ放送局第10スタジオ」であること、1967年12月13日にチャイコフスキー、翌14日にメンデルスゾーンが録音されたことなど、情報的にたいへん充実しており、満足である。
 
藤原浜雄(Vn)
バッハ;無伴奏Vnソナタとパルティータ(全曲)(日東芝EMI、LP)
1985年6月5日、東京・イイノ・ホールでのライヴ収録。記録用にテープを回していたところ、演奏内容が非常に良いのでレコード化された…とジャケットの解説にある。
CDにもなっているのだが、買いそびれていた。先日、でのコメントを拝読した。
ライヴらしい気迫に満ちあふれた演奏です。即興的な感じがほとんどなく、バッハの音楽に鋭く迫ろうとするような姿勢が感じられます。全体的に速めのテンポで力強さがあり、また音色にも非常に張りがあって聴き応えがあります。(中略)
 ライヴ録音ながらかなり近接マイクで収録されているようで、残響が全くといって良いほど無く、非常に鮮明に、かつ、生々しく収録されているところがすばらしいです。
…とのこと、俄然聴きたくなって探していたところ、幸運にも某オークションでオリジナルのLPを発見。落札できたときには万歳三唱であった。\(^0^)/

4月18日(金): 

 グスタフ・マーラー・ユーゲント管の来日公演@ザ・シンフォニー・ホールを聴く。
 指揮はピエール・ブーレーズ。彼の大阪来演は久しぶりとのこと。

今日の曲目は
ベルク;管弦楽のための3つの小品
ウェーベルン;管弦楽のための6つの小品
マーラー;交響曲第6番
というもの。
 
ブーレーズの精妙な音楽を期待してチケットを買ったのだが、蓋を開けてみると、多少違う結果であった。
 
グスタフ・マーラー・ユーゲント管は、ヨーロッパの音楽学生から選抜されたメンバーからなるとのことで、個々の奏者は概ね上手。特に金管・打楽器は音も大きく吹奏・打撃も積極的で、非常に目立っていた。
第1Vnに20人を配する大編成ながら、弦合奏の響きも荒れず、なかなか渋い中欧風の音色。
 
ただ、やはりプロフェッショナルの常設オーケストラとは異なり、合奏体としての熟成度はまだまだ。有り体に言えば、響きがまとまっていない。
CDで聴ける彼らの演奏とは、ずいぶん印象が違ったので驚いた。
 
マーラーの第1楽章が始まるや、音楽が「前がかり」状態で、どんどん勢いよく前進してゆく
あれあれ、ブーレーズのCDって、演奏時間は短めだったかもしれないけれど、こんな演奏だったっけ…?と不思議に思う間もなく、ふと気がついた。
これは、学生たちの「ノリ」なのである、と。
 
腕の立つ連中が逸りに逸って突っ走ってゆくさま、さながら「青少年スポーツ大会」の如し。
Hrnなど、終演後に大ブラヴォーが飛んだくらい、吹き倒していたし、Trpの吹奏も鮮やかそのもの。
とはいえ、この曲に期待したい「ひきずるような重さ」や「暗いものを吐き出すような苦しみ」は、片鱗も見られない
アレヨアレヨと音楽が進んでいくわりには、長く感じる演奏だった。
 
ブーレーズは、指揮棒を持たず、腕を振り回さず、スタイリッシュに音楽を統禦。とても1925年生れ、日本風にいえば喜寿の老爺には見えない。
もっとも会場で出会った知人によれば、いつもはもっと格好良いらしい。学生たちを暴走・崩壊させないように、かなり締めて締めて振っていたのではないか…とのこと。
 
終演後、舞台上の学生たちが拍子を揃えて床をドンドン踏み鳴らし、指揮者に盛んな喝采を送っていた。こういうやり方は、初めて見る。
 
ベルクウェーベルンについては、ほとんど馴染みの無い曲の上に、予習も怠ってしまい(汗)、あまり語る内容を持たない。
後者での緊張感などなかなかのものだったとはいえ、ブーレーズならばもっともっと…と思ったことも否めない。
 
アンコールはなし。

 

マレク・ドレヴノフスキ(P) アントニ・ヴィット(指揮) クラクフ・ポーランド放送響 ほか
シマノフスキ;交響曲第4番 & タンスマン;P協第2番(DUX)
愛惜佳曲書に掲げたシマノフスキ作品の未架蔵盤を某オークションで見かけたので落札したもの。
ピアニスト、おそらくEXTONからショパン;P協(室内楽版)のCDを出している人ではないか。
指揮者は、有名なヴィットともう一人、ジグムント・リィヘルト(発音には自信なし、原綴 Zygmunt Rychert )という名前がクレジットされている。
どちらがシマノフスキを振っているのか、ジャケット等からは判読できない。(^^;;;;
録音日も「1978年5月5〜6日」と「1987年3月11〜12、16日」と2とおりの日付が上がっているが、これもどちらの曲のものか不明。
聴いた感じから斉諧生の責任で推測すれば、シマノフスキはリィヘルト指揮、1978年録音ではなかろうか。

4月17日(木): 

 

パトリック・ビスムート(Vn) マリネット・エクステルマン(Cem)
バッハ;Vnソナタ第1〜6番(STIL)
このバロック・ヴァイオリン奏者は、以前、かとちぇんこさんのコメントに誘われて無伴奏Vnソナタとパルティータを買い、圧倒的な迫力・表現力に驚いた。
チェンバロ付きソナタのCD2枚組があるとは知らず、某オークションで見つけて驚愕、落札したもの。
1990年11月26日・12月6日、ジュネーヴでの録音とあるので、無伴奏曲集よりも前の演奏ということになる。

4月16日(水): 

 

ケント・ナガノ(指揮) リヨン国立歌劇場管
ラヴェル;バレエ音楽「マ・メール・ロワ」・組曲「クープランの墓」 ほか(ERATO)
フランスのローカル・オーケストラの演奏には、心惹かれるものがある。個性的な音色と味の濃い節回しを期待せずにはいられない。
ナガノの録音があることはほとんど失念していたが(1994〜96年の収録)、某オークションで見つけ、落札したもの。
「マ・メール・ロワ」が全曲録音なのも嬉しい。
標記2曲以外には、亡き王女のためのパヴァーヌ海原の小舟道化師の朝の歌を収録。
 
アントニ・ロス・マルバ(指揮) スペイン放送響 ほか
アルベニス;組曲「イベリア」(抜粋) & ファリャ;組曲「三角帽子」第1・2番 ほか(NECアベニュー)
1988年5月18〜19日、サントリー・ホールにおける来日公演のライヴ録音。
当時、民族色豊かな公演が多少の話題になり、このCDもちょっと気になった、という記憶が残っている。某オークションで見つけたのを機に、何年かぶりで入手。
標記2曲以外に、
マテオ・アルベニス;ソナタ ニ長調(カスタネット独奏;ルセーロ・テナ)
クリストバル・ハルフテル;第一旋法のティエントと皇帝の戦い
ヒメネス;サルスエラ「ルイス・アロンソの結婚式」より間奏曲
を収録。
とりわけM・アルベニス作品でのカスタネット独奏(実演では踊り付き)が評判を呼んだとのこと。

4月14日(月): 

 

若杉弘(指揮) 東京都響 ほか
マーラー;交響曲第2番「復活」(fontec)
とてもコンプリートを目指すわけにはいかないが、日本のオーケストラの音盤は、なるべく蒐集したいと思っている。
その一環として、最近店頭で見なくなっている若杉 & 都響のマーラー全集を、中古で気長に買い揃えようと思っている。
苦手な曲なので後回しになっていた「復活」を某オークションで見つけたので落札。
1990年3月30日、サントリー・ホールにおけるライヴ録音。通常の第1楽章の代わりに、初期稿に当たる交響詩「葬礼」を演奏しているとのこと。
諸井誠長木誠司金子建志と、解説書の執筆陣も豪華だ。
 
ドミトリー・シトコヴェツキー(Vn) ピンカス・スタインバーグ(指揮) オーストリア放送響
プロコフィエフ;交響曲第5番 & メンデルスゾーン;Vn協(ORF)
最近はあまり丁寧に追いかけていないのだが、Orfeoにバッハ;無伴奏Vnソナタとパルティータタルティーニ(クライスラー編);悪魔のトリルなどを録音していた頃のシトコヴェツキーは、颯爽、切れ味の鋭い演奏で輝いていた。
これは1995年5月7日、「ブレゲンツの春」音楽祭でのライヴ録音とのこと。
存在も知らなかった音源ゆえ、某オークションで見つけて興味を惹かれ、落札したもの。
 
ヴィクトリア・ムローヴァ(Vn) ピョトル・アンデルシェフスキ(P)
ブラームス;Vnソナタ第1〜3番(Philips)
最近、ピリオド・アプローチに傾斜しているムローヴァだが、彼女の少し前の録音の輸入盤を店頭や通販サイトで探しても見つからなくなっている。
このブラームス;Vnソナタ全集も、ひと頃はどこでも置いていたものだが…。女性ヴァイオリニストが業界でもてはやされる寿命は短い、ということだろうか。
ともあれ某オークションで見つけた機会に落札、入手したもの。
1995年12月、ロンドンでの録音。
 

4月12日(土): 

 

堤俊作(指揮) 俊友会管
ブルックナー;交響曲第5番(自主製作)
 
堤俊作(指揮) 俊友会管
ブルックナー;交響曲第8番(自主製作)
アマチュア・オーケストラの演奏ながら、ブルックナー;第8のCDとあらば見逃せない。
Webで検索したら、プロアルテムジケで取り扱っているというのでオーダーしたもの。代金は同封されてくる郵便振替用紙で払い込み。
第8番は1995年9月16日、ウィーン楽友協会大ホールでのライヴ録音というから凄い。
第5番も1997年1月19日、東京芸術劇場での収録で、フィナーレのコーダでウィリアム・キャラガンによる初期稿復元版を採用している(楽譜が添付されている)。
 
ブリジット・エンゲラー(P) エマニュエル・クリヴィヌ(指揮) ロイヤル・フィル
シューマン;P協 & チャイコフスキー;P協第1番(DENON)
クリヴィヌの指揮盤は、最近、気になって集めはじめているところ、某オークションでこれを見つけた。
エンゲラーは伴奏者として名前をよく見かける人だが(HMFあたりに録音があった)、こういう協奏曲録音もあったのかと、少々吃驚。
彼女はチュニジア生れのフランス人、パリ音楽院を経てモスクワに留学し、ネイガウスに学んだという。
1991年11月、ロンドンでの録音。
 
ウィリアム・コンウェイ(Vc) ピーター・エヴァンス(P)
ラフマニノフ;Vcソナタ ほか(LINN)
某オークションの出品リストを眺めていたら、好きなラフマニノフ作品に気がついた。
オーディオ・メーカーとして有名なLINNのCDは、ナイジェル・ノース(Lute)のバッハなど録音も素晴らしく、これは聴いてみたいと落札したもの。
チェリストはグラスゴー出身、ラルフ・カーシュバウムに師事、ヨーロッパ室内管スコットランド室内管の首席奏者として活躍したという。
ルトスワフスキ;グラーヴェウェーベルン;3つの小品 op.11をカプリング。
1992年2〜1月、ブリストルでの録音。
 
クリストフ・エッシェンバッハ(指揮) 北ドイツ放送響
マーラー;交響曲第9番(北ドイツ放送自主製作)
アリアCDさんのWebpageでNDRの自主盤が出ていたうち、いちばん面白そうなエッシェンバッハのマーラーをオーダーしたもの。
この人は、ときどき思い入れたっぷりの強烈な表現を見せるので、高く評価しているというわけではないにもかかわらず聴き逃すことができない、とても気になる指揮者だ。
1996年2月18日、ハンブルク・ムジークハレでのライヴ録音。CD2枚組の余白には指揮者のインタビューが収められている。
 
ウェイン・マーシャル(指揮) ハノーヴァー北ドイツ放送フィル ほか
ガーシュウィン(ラッセル・ベネット編);交響的絵画「ポーギーとベス」 ほか(北ドイツ放送自主製作)
これもアリアCDさんから。
とにかく見れば集めているラッセル・ベネット編の「ポーギー」、しかもガーシュウィンを得意とするマーシャルの指揮とあらば買わざるべからず。
1997年2月14日の演奏会をライヴ収録したもので、ディヴェルティメント等のバーンスタイン作品をカプリング。
 
ダニール・シャフラン(Vc) ほか
「ロシアの伝説 ダニール・シャフラン」(YEDANG)
イエダン・クラシックスの新しい発売元ユナイテッド・アジアエンターティメントから届いた。
CD1枚、VCD1枚が、縦長のブック型ケースに入っている。
CDは、イエダンから5枚(協奏作品を除く)出ているシャフランの音源を抜粋したサンプラーのようなものに過ぎないが、VCDでシャフランのバッハ演奏を視聴できるというのでオーダーしたもの。
無伴奏Vc組曲第2番からプレリュード、クーラント、サラバンドが、カラー映像で収められている。
1983年の演奏と表記されており、どこかの教会で聴衆を入れずに演奏している。
 
マックス・ルドルフ(指揮) シンシナティ響
メンデルスゾーン;交響曲第5番 & ベールヴァルド;交響曲第3番「サンギュリエール」(日ワーナー・パイオニア、LP)
某オークションでベールヴァルドの交響曲の未架蔵盤が出品されているのを見つけ、落札したもの。
原盤は米DECCA、1985年に日本で復刻されたLPである。
指揮者は1902年フランクフルト生れ、戦後アメリカで活躍し、メトロポリタン歌劇場に長く勤めた後、1958〜70年にシンシナティ響の音楽監督だったとのこと。
あまり北欧作品と関係のなさそうな人で、ベールヴァルドを取り上げた理由がよく判らないが、メンデルスゾーンの同時代作品という趣旨であろうか。
 
遠山慶子(P) 豊田耕児(指揮) 群馬響
モーツァルト;P協第17・27番(日カメラータ東京、LP)
永年CD化を鶴首していた遠山さん初の協奏曲録音。カメラータ東京の掲示板で直訴したこともあるのだが、色よい返事を貰えなかった。
諦めかけていたところ、オリジナルのLPが某オークションで出品されていた。落札できたときには狂喜乱舞。
なお、ジャケットには1982年5月(27番)・12月(17番)の録音と表記されているが、手元のレコード・イヤーブック(1983)では1982年6月発売とされており、矛盾する。あるいはLP側の誤植か。

4月11日(金): 

 

シュテファン・アントン・レック(指揮) グスタフ・マーラー・ユーゲント管
ショスタコーヴィッチ;交響曲第1番 & スクリャービン;法悦の詩(edition zeitklang)
以前、あちこちのオーケストラの公式Webpageをネットサーフして自主製作盤などがないか探していたおり、グスタフ・マーラー・ユーゲント管のページで見つけたもの。
発売元へメールを出したところ、カードで決済可能というのでオーダー。すぐにでも送ってくれそうな感じだったのだが、結局、1月半ほどかかってしまった(汗)。ヨーロッパにはありがちな対応だが…。
指揮者は1985年にトスカニーニ国際指揮者コンクールで第1位を獲得、1987〜90年にタングルウッドで小澤征爾バーンスタインに学んだ後、イタリア各地のオーケストラを歴任、2000年4月からパレルモ・マッシモ劇場の音楽監督を務めているとのこと。
1997〜2000年にアバドのアシスタントをしたというから、おそらくそれがきっかけで、アバドが創設し音楽監督の地位にある、このオーケストラとのライヴ録音が実現したのであろう。
収録は、ショスタコーヴィッチが2000年4月11日、スクリャービンが同年8月13日。

4月10日(木): 

 

マリス・ヤンソンス(指揮) オスロ・フィル
マーラー;交響曲第1・9番(SIMAX)
出るとか中止になったとか、情報が入り乱れていたヤンソンスとオスロのマーラーが、遂に店頭に現れたので早速購入。
CD2枚組だが、1番で1枚・9番で1枚という切り方になっている。
第1番は1999年10月27〜28日、第9番は2000年12月13〜14日、ともにオスロ・コンサート・ホールでのライヴ録音とのこと。
このコンビのCDでは、少し前に出たブラームスの交響曲など感じきったオーケストラの表情が素晴らしく、マーラーにも、特に第9番に、期待したい。
 
ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス(指揮) スペイン・フィル ほか
アリアーガ;交響曲 ほか(KING)
愛惜佳曲書に掲載し蒐集しているアリアーガ作品の未架蔵盤が某オークションに出品されていたので落札したもの。
1960年代にスペイン・コロンビアに録音された音源という。LPで聴きたいと思い、CDは買わずに来たが、そろそろ入手しておかないと。。。
ペドロ・コロストラ(Vc)独奏によるロドリーゴ;優雅な協奏曲をカプリング。
 
ヨーゼフ・シゲティ(Vn) ブルーノ・ワルター(指揮) ブリティッシュ響 ほか
ベートーヴェン;Vn協 ほか(OPUS KURA)
復刻の音質が高く評価されているのは承知しているのだが、値段の点でいつも買いづらい思いをしているオーパス蔵のCDが、安く某オークションに出品されていたので落札。
トーマス・ビーチャム(指揮) ロンドン・フィルとのモーツァルト;Vn協第4番とカプリング。
手持ちのPearl盤と聴き比べてみたが、独奏に関しては比較にならないほど当盤の音質は素晴らしい。オーケストラも生々しいが、僅かに荒れる感じがある。
 
エマニュエル・フォイアマン(Vc) マルコム・サージェント(指揮) 管弦楽団 ほか
ハイドン;Vc協第2番 ほか(OPUS KURA)
これも↑同様、オーパス蔵のCDが安く某オークションに出品されていたので落札したもの。
マイラ・ヘス(P)とのベートーヴェン;Vcソナタ第3番や小品4曲をカプリング。
手持ちのPearl盤と聴き比べてみたが、↑同様、比較にならないほど。
 
ティム・ヒュー(Vc) ピーター・ドノホー(P) ハワード・グリフィス(指揮) ノーザン・シンフォニア
フィンジ;Vc協・「エクローグ」 ほか(NAXOS)
ピアノと弦楽合奏のための「エクローグ」が、お世話になっている英国クラシック音楽メーリングリストで話題になった。
フィンジの音楽はあまり知らないのだが、絶美の佳曲なんだそうで、ぜひ聴いてみたく、何点か録音を紹介いただいた中から店頭にあったNAXOS盤を買ってきた次第。
なお、Vc協にはヨーヨー・マ無名時代の録音がある(Lyrita)。
 
ヤンチャン・チョー(Vc) ヤンバン・チョー(P)
シューベルト;アルペジオーネ・ソナタほか(JOD)
好きなアルペジオーネ・ソナタの未架蔵盤、しかも今はおそらく入手不可能なJODレーベル(日本光ディスク)盤というので、たまらず某オークションで落札したもの。
チェリストはソウル生れ、アメリカ・カーティス音楽院ほかで学び、1987年からドイツ・エッセンの音楽院で教職にあるとのこと。ピアニストは実姉とか。
ボッケリーニ;Vcソナタ第6番ショパン;序奏と華麗なポロネーズフォーレ;夢のあとに等をカプリング。
1990年11月、ケルンでの録音。
 
ゼクステット魅生瑞(みゅうず)
「魔法の笛」(JOD)
演奏団体の名前が駄洒落のような当て字で興醒めだが、ともあれモーツァルト;歌劇「魔笛」のアレンジものを含んでいるので某オークションで落札したもの。
ゼクステット魅生瑞はP、Fl、Ob、Cl、Hrn、Fgから成り、自分が編曲したものを自分で演奏するところに特色がある団体とのこと。
「魔笛」からは「私は鳥刺し」「なんと素敵な魔法の音」「恋人か女房があれば」の3曲約9分を収める。
他にはケテルビー;ペルシャの市場にてジョプリン;ジ・エンターテイナーなど。

4月9日(水): 

 

ヴラディーミル・フェドセーエフ(指揮) モスクワ放送響
ムソルグスキー(ラヴェル編);組曲「展覧会の絵」 ほか(CANYON)
フェドセーエフの「展覧会の絵」は、LP時代の旧録音を愛聴していたが、当1993年録音は買いそびれたままになっていた。
某オークションで見つけたのを機に落札し入手したもの。
ボリス・チャイコフスキー;主題と8つの変奏をフィルアップ。
 
ジャック・メルシエ(指揮) イル・ド・フランス国立管
フローラン・シュミット;組曲「サランボー」(BMG)
「サランボー」は、古代カルタゴを舞台にしたフローベールの歴史小説。
それを原作とした映画のためにシュミットが書いた音楽を、作曲者自身が3つの組曲に編んだもの。
フローラン・シュミットの作品はぜひ聴いておきたいと思い、某オークションにて落札したもの。
なお、指揮者メルシエは来月京都市響に客演する予定。
 
ネヴィル・マリナー(指揮) ロサンジェルス室内管
レスピーギ;組曲「古代舞曲とアリア」第1〜3番(EMI)
20年ほど前、斉諧生がFM放送のエアチェックに励んでいた頃、よく聴いていた番組(ライヴ録音を放送していたと思う)の後テーマが、この曲集の第3組曲「シチリアーナ」。たびたび耳にして、この曲が好きになった。
そのとき使用されていた音源が、たしか、この演奏だったはずである。ずっと気になっていたのだが、某オークションで見つけたのを機に落札、入手したもの。
1975年頃の録音で、当時マリナーはこの団体の音楽監督を務めていたようだ。
 
ヨセフ・スーク(Vn) ヨセフ・ハーラ(P) スーク四重奏団
ショーソン;Vn、Pと弦楽四重奏のための協奏曲(Supraphon)
蒐集しているショーソン作品の未架蔵盤を某オークションで発見、落札したもの。
1985年1月、プラハで録音されたもので、DENONから発売された国内盤CD。1曲だけ30数分の収録で定価3,300円という贅沢さ。
四重奏団の名称は、ヴァイオリニストの祖父に当たる有名な作曲家の名前を冠したもので、けっして一人二役の多重録音を行っているわけではない。
 
エルッキ・ラウティオ(Vc) ほか
間宮芳生;作品集(fontec)
フィンランド楽壇の長老、名チェリストのラウティオの演奏は、かねて蒐集しているところだが、こんなところ(といっては失礼かもしれないが)に入っているとは知らなかった。
尺八とチェロのための"KIO"という14分半ほどの作品を演奏している(1993年5月29日、浜離宮朝日ホールでのライヴ録音)。
その他の収録曲は、
歌曲集;「郵便切手」
弦楽四重奏曲第2番「いのちみな調和の海より」(第2Vnに桐山建志が参加)
合唱のためのコンポジション第5巻「鳥獣戯画」
レーベルの公式Webpageからオーダーしたもの。送料無料サービス中。
 
福田進一(G)
「すべては薄明のなかで」(VICTOR)
福田進一は村治佳織の師匠としても有名、来月には長谷川陽子さんとのボサノヴァ・アルバムが発売予定。
これは1991年5月録音のアルバムで、武満徹による表題作、ピアソラ作品、そしてモンポウ;コンポステラ組曲等を収めている。
とりわけコンポステラ組曲は、モンポウにはギター曲が少ないにもかかわらず傑作として有名なもので、いちど聴いてみたいと思っていたもの。
これも某オークションで落札。
 
ロマネスカ
ヴィヴァルディ;マンチェスター・ソナタ集(HMF)
某オークションの出品リストを眺めていたら、アンドルー・マンゼ(Vn)やナイジェル・ノース(Lute等)が参加している、このグループのCDに気がついたので落札したもの。
1992年の録音。
 
舘野泉(P) ほか
ピアソラ;「ブエノスアイレスの四季」 ほか(KING)
日本シベリウス協会の会長であり北欧音楽のスペシャリストと思われている舘野氏だが、実はラテン系の音楽も大いに愛奏されている。
ここではピアソラ作品をP、Vn、Vcの編成で演奏している(編曲はホセ・ブラガートほか)。
表題作のほか、リベルタンゴル・グラン・タンゴニ調のミロンガなど。
舘野氏のCDはなるべく買っておきたいのと、ピアソラに心惹かれ、某オークションで落札したもの。
1999年2月、フィンランド・エスポーでの録音。

4月8日(火): 

 

クララ・ハスキル(P) カール・シューリヒト(指揮) シュトゥットガルト放送響
モーツァルト;P協第9・19番(hänssler)
LP時代から繰り返し色々なレーベルで発売されてきた、シューリヒトとハスキルのモーツァルト。
今回、初めて放送局のオリジナル・マスターから復刻が行われ、音質改善著しい…との触れ込みだったので、店頭に並ぶのを待ちかねて買ってきた。
なるほどこれまでの盤より余程すぐれている。
それでも第9番は聴いていてまだまだ辛いものがあるけれども、第19番は一般的な鑑賞に堪えるレベルにまで向上した。ファンには、ぜひ買い換えをお薦めしたい。
第9番が1952年5月23日シュトゥットガルトでの放送用スタジオ録音、第19番が1956年7月4日ルートヴィヒスブルク城内バロック劇場でのライヴ録音とのこと。
 
黒柳徹子(語り) 小林研一郎(指揮) 新星日響
小森昭宏;音楽物語「窓ぎわのトットちゃん」(日本コロンビア)
これがコバケンの指揮だったとは…!
斉諧生的にはまったくゾッとしない内容だが、小林氏の指揮盤ならば手元に置かざるべからず。
コロンビアが廃盤にでもしたのだろうか、作曲者の事務所から自主製作盤扱いで某オークションに出品されていた。
こういう一時期の流行ものほど、のちのち入手に苦労するというのが経験則ゆえ、購入しておくことにしたもの。

4月6日(日): 

 下記古澤淑子伝からの情報を、アンゲルブレシュト小伝に追加。

 一昨日購入したCDの情報をペレーニ・ディスコグラフィに追加。

 音盤狂昔録平成15年3月分を追加。


4月5日(土): 

 

テオ・ブルンス(P) エルネスト・ブール(指揮) ハーグ・レジデンティ管 ほか
バルトーク;P協第1〜3番(ARSIS)
現代音楽の名匠エルネスト・ブールの遺産、しかもバルトークというので、これは見逃せないと某オークションで落札したもの。
ピアニストは1929年生れ・1993年没。1948年、一晩にベートーヴェン;第4番フランク;交響的変奏曲ラヴェル;P協の3曲を演奏してセンセーショナルにキャリアを開始し、現代音楽に傾倒して、プログラムには古典や近代の作品にベリオブーレーズを組み合わせるのが常だったという。
自身も作曲を行い、死病を悟ってからは演奏活動を辞めて創作に専念した…とブックレットにある。
この盤には、得意としたバルトークの3曲を、それぞれ違う指揮者・オーケストラと演奏したライヴ録音が収録されている。すなわち、
第1番ブール(指揮) レジデンティ管(1981年5月23日)
第2番ピエール・ブーレーズ(指揮) コンセルトヘボウ管(1965年1月26日)
第3番デヴィッド・アサートン(指揮) オランダ放送フィル(1987年11月20日)
いずれも放送局の録音による正規音源で、良好な音質。
 
オーレル・ニコレ(Fl) クルト・マズア(指揮) ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管
ニルセン;Fl協 ほか(Philips)
ニコレにニルセン録音があったとは、恥ずかしいことに知らなかった(しかも国内盤)。
ぜひ聴いてみたいと、某オークションで落札したもの。
ライネッケ;Fl協ブゾーニ;ディヴェルティメントをカプリング、3曲とも二十世紀初めの作品である。
1984年9月、ライプツィヒでの録音。
 
ヘルマン・クレバース(Vn) デヴィッド・ジンマン(指揮) オランダ室内管
モーツァルト;Vn協第2・4番(蘭Philips、LP)
オランダの名手クレバースの未架蔵盤を某オークションで落札。
なお、第2番のカデンツァは指揮者の手になるもの(第4番はヨアヒム作)。
 
ナタリー・リシュナ(P) イスラエル・ベーカー(Vn) アルマン・カプロフ(Vc)
ルクー;P三重奏曲(米SFM、LP)
珍しい盤を国内の通販業者に届けてもらった。
米コンテンポラリーといえばジャズで有名なレコード会社だが、SFM、すなわち "Society for Forgotten Music" というレーベル名で何枚かのクラシック録音を出している。
いずれも演奏機会の稀な室内楽作品だが、中でも有名な盤が、ルクー作品を収めた2枚。1枚がこれ、もう1枚はP四重奏曲(未完)ほか。
かつて(1984年)、ワーナー・パイオニア社から国内盤LPが出たことがあり、架蔵しているが、オリジナルの米盤を入手することは永年の夢であった。
今回、モノラル盤とはいえ(日本盤はステレオ)、それが叶ったことは非常に嬉しい(しかも極めて安価)。
1958年7月、ロサンジェルスでの録音。弦楽器の2人は元NBC響団員とのこと。

4月4日(金): 星谷とよみ『夢のあとで フランス歌曲の珠玉 古澤淑子伝』(文園社、1993年)を読了。
 先日読んだ青柳いづみこ『翼のはえた指 評伝 安川加壽子』に引用されていて、知った本。日本の古本屋で検索したところ、陋居から駅一つ隣の古書店に安価な在庫があることが判明し、退勤時に立ち寄って購入したもの。
 このソプラノ歌手は1916年生れ、1937年からパリ音楽院に留学し、クロワザ夫人に師事。戦後、フランス歌曲の紹介を中心に活動、1975年に演奏活動から引退。フランスで田園生活を送っていたが2001年2月15日、84歳で没した。
 彼女にはアンゲルブレシュトとの録音(ドビュッシー;カンタータ「選ばれた乙女」があり、その関係の記述があるのではないか…と想像していたところ、期待に違わず次のような記述があった。

 1957年、淑子は再びパリを訪れる。(中略)
 この渡仏で、淑子はアンゲルブレヒトの家を訪ねた。オーディションを受けるためだった。そして、12月のパリ国立オーケストラの定期演奏会のソリストとして、アンゲルブレヒト指揮のドビュッシーのカンタータ『選ばれし乙女』を歌った(中略)
 さらに淑子は、アンゲルブレヒトに師事して、ドビュッシーのオペラ『ペレアスとメリザンド』を勉強する。淑子は翌年、フランス政府文化庁後援のもとにこのオペラの日本初演を計画していた。そのために指揮者としてアンゲルブレヒトの来日を申し入れたが、もう自分の年齢では日本は遠すぎて体力に自信がない、といって断られ、ジャン・フルネを紹介してくれた。

 アンゲルブレシュトは1880年生まれだから、当時すでに77歳。来日の機会が逃されたことを憾むわけにもゆくまい…(涙)。

 郵便局が日本郵政公社になったためか、当日中の再配達を始めたようだ。午後8時までに連絡すれば午後9時までに届けるという。

安川加壽子(P) 井上道義(指揮) NHK響 ほか
ショパン;P協第1番 ほか(VICTOR)
これと次のCDは「安川加壽子の遺産」と題されている。
上記星谷著同様、青柳いづみこ『翼のはえた指 評伝 安川加壽子』を読んだことから聴きたくなったもの。
標記ショパンは1979年7月28日、NHKホールでのライヴ収録。青柳著に曰く
当時三十二歳、新進指揮者だった井上道義にとっては、子どものころから知っている『雲の上の人』との協演である。しかし、実際にタクトをとってみると、親子ほどの年齢差は感じられず、練習が必要ないほどぴったり気持ちが通じあってしまった。(中略)井上はいつも昨日のことのようにこのステージを思い出し、加壽子も井上に会うたびに、あのときは楽しかったわね、と言うのを常にしていたという。
一世一代の名演とも評された演奏、聴かざるべからず。
野田暉行;P協(1977年)
森正(指揮) NHK響(1981年5月28日、NHKホール)
ダンディ;フランス山人の歌による交響曲
岩城宏之(指揮) NHK響(1966年4月5日、東京文化会館)
をカプリング。
 
安川加壽子(P) 森正(指揮) NHK響 ほか
ラヴェル;左手P協 ほか(VICTOR)
「安川加壽子の遺産 II 」
標記ラヴェルは1981年5月28日、NHKホールでの収録。演奏生活40周年の記念として出演したコンサートのライヴで、モーツァルト;P協第23番野田暉行;P協(前記CDに収録)が同時に演奏された。
これも青柳著を引用すれば、
演奏にこめられた熱気は、自身の演奏活動の白眉を飾ろうとする気負いでも、達成感に酔うナルシスティックな感情でもなく、加壽子がいだくラヴェルへの共感から自然に発した熱い人類愛のメッセージだった。
カプリング曲は、
モーツァルト;ロンド K.511
ラヴェル;鏡
(以上、1969年8月2日、NHKでの放送用収録)
モーツァルト;Pソナタ第11番「トルコ行進曲付き」
ラヴェル;亡き王女のためのパヴァーヌ
(以上、1981年9月24日、東京文化会館での演奏生活40周年記念リサイタル)
この2枚は、近隣の音盤店頭に見当たらなかったので、山野楽器のネット販売で購入(2,000円以上送料無料)。
 
アレクサンドル・ブルシロフスキー(Vn & 指揮) アンサンブル・リチェルカータ・ド・パリ
「エレジー」(Suoni e Colori)
録音を蒐集しているヴァイオリニストの一人、ブルシロフスキーの未架蔵盤が、思いもかけず店頭に並んでおり、あまつさえ試聴機に収められていた。
時間がなかったので試聴は省略すれども、購入せざるべからず。
1994年3月、パリにおける録音で、チャイコフスキータネーエフアレンスキーラフマニノフの、比較的知られていない弦楽曲を集成している。
有名なのはチャイコフスキー;アンダンテ・カンタービレくらいか(ここではVc独奏と弦楽合奏の版で演奏)。
 
コンサートマスターズ・クラブ・オブ・ジャパン ほか
チャイコフスキー;弦楽セレナード & シェーンベルク;浄められた夜 ほか(LIVE NOTES)
萬有製薬による非売品のCDを某オークションで落札。このシリーズも、ずいぶん揃ってきた。(^^;
今回のは2000年のもので、
モーツァルト;ディヴェルティメント K.136
チャイコフスキー;弦楽セレナード (以上、6月11日、東京オペラシティ・コンサートホール)
シェーンベルク;浄められた夜
を収録。
シェーンベルクの演奏に先立って、津川雅彦が、標題となったデーメルの詩を朗読している(日本語)。
CDには、NHKホール(6月2日)、ザ・シンフォニー・ホール(10月6日)と記されているが、曲ごとのデータは明記されていない。
 
フェリシア・テルピッツ(Vn) ベルンハルト・フォグラシャー(P)
ジョリヴェ;Vnソナタ & マルティノン;二重奏曲 ほか(Amati)
音盤屋の店頭で見かけ、曲目の渋さに惹かれて、つい購入。
標記2曲以外に、ルーセル;Vnソナタ第2番メシアン;主題と変奏を収録。
テルピッツ嬢はボン生れ、ワンダ・ウィウコミルスカに学んだという。略歴と写真から判じるに、録音(2001年)当時で30歳前後であろうか?
二重奏曲は、もちろん指揮者として有名なその人の作品で、1956年に書かれたもの。
 
ミクローシュ・ペレーニ(Vc) デネシュ・ヴァーリョン(P) ガーボル・タカーチュ・ナジ(Vn)
コダーイ;Vc作品全集(HUNGAROTON)
ペレーニ師待望の新譜、2月頃からリリース情報に接し、鶴首して待ちわびていた。予告よりも少し早く店頭に並んでおり、狂喜乱舞してレジへ持参した。
CD3枚組の大物で、無伴奏VcソナタVcソナタ op.4VnとVcの二重奏曲といった有名曲に加えて、抒情歌(1898年)、ソナタ断章(1909年)等の珍しい作品が聴けるのも嬉しい。
もちろん師が既に録音していたエピグラムバッハ(コダーイ編);3つのコラール前奏曲・前奏曲とフーガも新しく収録されている。
2001年1月から6月まで、4回のセッションで録音されたもの。
少年時代のペレーニ師が作曲家に教えを受けているセピア色の写真で飾られたジャケットも素晴らしいが、ブックレット表紙、現在の師が莞爾としてチェロを弾く肖像も、実演を彷彿とさせて、感涙を呼ぶ。
 
イェフディ・メニューイン(Vn) ポール・トルトゥリエ(Vc) メレディス・デイヴィス(指揮) ロイヤル・フィル
ディーリアス;Vn協・Vn & Vc協(英EMI、LP)
某オークションでトルトゥリエのオリジナル盤LPを見つけ、落札したもの。
実は、もう20年以上前になるが、国内盤LPを買っている。
クラシックを聴き始めた頃のことで、Vn協のあれこれを、珍曲と呼ばれるようなものまで、探していた。
ディーリアスの音楽を聴いたのも、これが最初。白状すれば、何が何やらよく判らず。(汗)
彼の音楽の魅力に取り憑かれるには、数年後にビーチャム盤の管弦楽曲集を聴くまで待たねばならなかった。
クォドラフォニック(4ch)・エンコード録音なのが、少し残念。

4月3日(木): 

 

ヴラディーミル・フェドセーエフ(指揮) モスクワ放送響
ベートーヴェン;交響曲第7番・序曲「レオノーレ」第3番(YEDANG)
常々覗かせていただいているフェドセーエフ・ファンの掲示板Lounge VALODYAで、当盤のリリース情報に接した。
ところが、YEDANGは輸入代理店が変わったらしく、そのせいか、従来よく揃えていたタワーレコード等では見つけられない。
恐縮ながら上記掲示板で取扱店についてお訊ねしたところ親切な御回答があり、それに従って新星堂の出店で目出度く入手できた。
1988年の録音とのこと。
なお、上記YEDANGのページの新譜情報では、リヒテル(P) ボロディンQフランク;P五重奏曲等の告知もあり、楽しみである。
 
ソニア・ヴィーダー・アサートン(Vc) パスカル・ロフェ(指揮) モンペリエ国立管 ほか
デュサパン;Vc協「Celo」 ほか(naive)
斉諧生贔屓のチェリストの一人、アサートンの新譜が並んでいたので購入。彼女は同時代の音楽もよく演奏する(デュサパンは1955年生れ、フランスの作曲家)。
そういえば、前に出たモンテヴェルディ他のアルバムにも、デュサパンの無伴奏作品が含まれていた。
アラン・トリュデル(Trb)によるTrb協「Watt」ジュリエット・ユレル(Fl)によるFl協「Galim」をカプリング。
2002年9月、モンペリエでの録音。

4月1日(火): 

 

前橋汀子(Vn) 堤剛(Vc) 若杉弘(指揮) 東京都響
別宮貞雄;Vn協 & Vc協(Sony)
前橋さん、若杉氏と、好きな演奏家が揃った盤を某オークションで見つけた。
正直申して、迂闊にもこれまで気がついていなかったCDだったので、これ幸いと落札したもの。
Vn協が1993年1月27日、Vc協が2001年3月7日、ともにサントリー・ホールでのライヴ録音。
 
ハンスイェルク・シェレンベルガー(Ob) フィルハーモニア・クヮルテット・ベルリン
モーツァルト;Ob四重奏曲 ほか(DENON)
その美音をこよなく愛するOb奏者、シェレンベルガーの未架蔵盤を某オークションで発見。
どうやら現役盤では無さそうなので(「あーる盤」はオーダー可能なようだが)、ここぞと落札したもの。
K.370の四重奏曲、イングリッシュ・ホルンのためのアダージョ K.580aに加え、弦楽五重奏曲第2番の第1VnをObで吹いたものを収録。
弦楽パートに、今は引退された土屋邦雄氏(Va)の姿があるのも懐かしい。
1981年9月の録音。
 
竹澤恭子(Vn) ヴラディーミル・フェドセーエフ(指揮) モスクワ放送響
チャイコフスキー;Vn協 & プロコフィエフ;Vn協第2番(BMG、LD)
フェドセーエフのレーザー・ディスクを某オークションで落札した。
1990年9月20〜21日、フランクフルト・アルテオーパーでの収録。

平成14年10月14日(祝): 「名匠列伝」にハンス・シュミット・イッセルシュテットを掲載。
平成14年5月25日(土):黄金週間中のウィーン旅行の顛末を「維納旅行記」として公開。
平成13年2月3日(土):ドメイン"www.seikaisei.com"を取得しサーバーを移転。「音盤狂日録」の過去ログを「音盤狂昔録」として公開。
平成12年9月10日(日):「提琴列伝」に、ミクローシュ・ペレーニを掲載。
平成12年1月8日(土): バッハ;無伴奏Vc組曲聴き比べを掲載。
平成11年10月24日(日): ラハティ交響楽団シベリウス・チクルス特集を掲載。
平成11年8月28日(土): 「逸匠列伝」にカール・フォン・ガラグリを掲載。
平成11年5月9日(日): 「作曲世家」にリリー・ブーランジェを追加。
平成10年5月5日(祝): 「作曲世家」にステーンハンマルを掲載。
平成10年2月8日(日): 「逸匠列伝」にルネ・レイボヴィッツを掲載。
平成9年11月24日(休): 「名匠列伝」に、アンゲルブレシュトを追加。
平成9年9月15日(祝): 「畸匠列伝」に、マルケヴィッチを掲載。
平成9年8月24日(日): 「名匠列伝」にカザルスを追加。
平成9年8月8日(金): 『斉諧生音盤志』を公開。


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