音盤狂日録


7月31日(水): 

 忙しいはずなのだが、隙を見て音盤屋に立ち寄る。

ジャン・ギアン・ケラス(Vc) ハンス・グラーフ(指揮) ボルドー・アキテーヌ国立管
デュティユ;交響曲第1番・Vc協「遥かな遠い国....」 ほか(Arte Nova)
ケラスは、ブーレーズとのリゲティをはじめ、20世紀音楽の録音が多く出ている。
リゲティ作品ではペレーニとの比較になったので分が悪かったが、ともかく注目している奏者なので購入。
Timbres, Espace, Mouvement ou "La Nuit Etoilée"という曲をカプリング。

7月30日(火): 

 

アレクサンドル・ルディン(Vc)
バッハ;無伴奏Vc組曲(NAXOS)
またまたバッハ;無伴奏の新譜を購入。
第6番を五弦チェロで演奏している点、シャコンヌ無伴奏Vnパルティータ第2番(演奏者によるVc編曲)を収録している点に惹かれた。
ルディンは1960年モスクワ生れ、指揮者としても活動しているそうである。
 
マルゴット・ディルマガーニ(P)
「心の庭」(CELEBRATION)
女性作曲家によるピアノ曲のアンソロジーで、もちろんリリー・ブーランジェの2曲、明るい庭で古い庭でを収録していることから購入したもの。
ピアニストの公式Webpageは→ここを押して、ハープも演奏する人らしい。
クララ・シューマンタイユフェールマリア・シマノフスカといった常連組のほか、Dianne Goolkasian RahbeeKohark GazarossianPerraud de Caireといった作曲家、さらには女性の手になるラグタイム作品を収録している。
これはAmazon.comから。

7月29日(月): 

 

エフゲニー・ムラヴィンスキー(指揮) レニングラード・フィル ほか
モーツァルト;交響曲第33番・Fl&Hp協(YEDANG)
YEDANGレーベルの新入荷から、ムラヴィンスキーの未架蔵音源を購入。
ジャケット掲載のデータでは、交響曲が1964年2月12日、協奏曲が1983年3月15日の収録。
ムラヴィンスキーの交響曲第33番は、1983年12月24日の音源がVICTORやERATOから出ていた。今回の演奏は、比較的テンポが速く、アグレッシブな感じを受ける。
K.299は初出であろうか。少なくとも架蔵盤には含まれていない。
ともにモノラルで、協奏曲は持続的なハム・ノイズが耳障り。
 
ジャック・マルティン・ヘンドラー(指揮) ソリスト・ユーロペアン・リュクサンブール ほか
ブリテン;シンプル・シンフォニー & ショスタコーヴィッチ;室内交響曲op.110a ほか(SEL)
最近、輸入盤店で目につく団体だが、買うのは初めて。
蒐集中のショスタコーヴィッチ作品を収録しているからには買わざるべからず。最も一般的なバルシャイ編曲版によっている。
1991〜92年の録音で、ハイドン;Vn協 ハ長調をカプリング(独奏はサンドリーヌ・カントレッギ)。
 
ソニア・ヴィーダー・アサートン(Vc) イモージェン・クーパー(P)
フランク;Vcソナタ &ラフマニノフ;Vcソナタ ほか(BMG)
かねて渋い音色と音楽性に惹かれているアサートンの新譜、しかもラフマニノフ(再録音)とフランク!
当初、イギリス・アマゾンの新譜予約でオーダーしていたのだが、なかなか入荷しない。あるときフランス・アマゾンを見たところ「24時間以内に出荷」の扱いになっていたのでイギリスの方をキャンセル、オーダーしなおしたもの。
シューベルト;アルペジオーネ・ソナタで好演を聴かせてくれたクーパーとのコラボレーションにも期待したい。
フォーレ;夢のあとにラフマニノフ;ヴォカリーズをフィルアップ。

7月27日(土): 

 Musica BonaからCDが届く。ここは初めて利用する。

スタニスラフ・ボグニア(指揮) チェコ放送響
フィビヒ;管弦楽のための牧歌「たそがれどきに」・序曲「カルルシュテインの一夜」 ほか(CESKY ROZHLAS)
フィビヒの名前は聞き知っていたが、ちゃんと曲を聴いたことはないように思う。
先だって、浮月斎さん@A Pseudo POSEIDONIOSでこのディスクの記事を拝見。→ここを押して
フィビヒは健全な甘美さに溢れた感性の持ち主で、2作とも美しい作品である。どちらかといえば、ステンハンマー系の清廉な甘美さ(後略)
とのこと、ステーンハンマル似とあらば捨て置くべからずとオーダーしたもの。
「たそがれどきに」は、その一部が抜粋されて「詩曲」の名で親しまれている曲とのこと。
一般的には「プラハ放送響」と呼ばれるこのオーケストラの創立70周年記念盤として1996年に製作されたCDで、ドヴォルザーク;交響詩「伝説」をカプリング(というか、所要時間上は、そちらがメイン)。
なお、指揮者はピアニストとしても知られた人で、CALLIOPEレーベルでターリヒQのVn奏者ペトル・メシュエレウルらとの共演盤がある。
 
ヴァーツラフ・スメターチェク(指揮) チェコ・フィル ほか
モーツァルト;協奏交響曲K.297・Fg協(Supraphon)
Musica Bonaで、チェコの名匠スメターチェクを検索し、未架蔵盤をオーダー。彼のモーツァルトならば、聴き逃せない。
Frantisek Hantak(Ob)、Milos Kopecky(Cl)、Miroslav Stefek(Hrn)、Karel Vacek(Fg、K.297)、Karel Bidlo(Fg、K.191)といった独奏者の詳細は不明だが、いずれもチェコ・フィルの古参楽員を起用したものらしい。
なお、ズィコフさんのWebpageチェコフィルの世界に、このCDの紹介がある。→ここを押して
 
ペトル・イルジコフスキ & ダニエル・ヴィースナー(P)
スメタナ;「わが祖国」(4手P版)(MATOUS)
先だって、当「斉諧生音盤志」をごらんいただいた方からメールを頂戴した折りに、最近の愛聴盤として御紹介いただいたCDをオーダー。
作曲者自編の連弾版で、楽譜は1879年にプラハで出版されているそうである。
 
ヴァーツラフ・スメターチェク(指揮) プラハ響 ほか
モーツァルト;レクイエム(Panton)
これもスメターチェクの未架蔵盤をオーダー。
1976年5月、「プラハの春国際音楽祭」の一環としてプラハ城内の聖ヴィート大聖堂で行われたコンサートのライヴ録音で、1996年にこのオーケストラの創立60年記念盤として製作されたCDである。
スメターチェクのライヴは、PRAGAレーベルから出たベートーヴェンドヴォルザークなど名演が目白押しなので、大いに期待している。
収録はプラハ・チェコスロヴァキア放送局の手になり、演奏ノイズを除けば、録音状態は極めて良好。

7月26日(金): 

 

ダヴィード・オイストラフ(Vn) キリル・コンドラシン(指揮) モスクワ・フィル
ショスタコーヴィッチ;交響曲第6番・Vn協第1番(Altus)
Altusレーベルの新譜が出ていた。
オイストラフのショスタコーヴィッチ演奏は聴き逃せないと思い購入。
1967年4月4日(Vn協)・18日(交響曲)、東京文化会館大ホールでのライヴ録音、NHK音源である。
同時に発売されたブラームス;Vn協 ほかの1枚も気になっていたのだが、試聴してみたところ、録音状態が芳しからず、音質も高域が硬すぎる感じで、食指が伸びなかった。
こちらは独奏ヴァイオリンの音像がやや遠いが(独奏用のマイクを置いていなかったような感じ)、音色が自然で、好ましい。同時期の収録なのに不思議なことだ。
 
モーリス・マレシャル(Vc) ほか
「モーリス・マレシャルの至芸」(山野楽器)
中古音盤屋で嬉しい出会いがあった。
モーリス・マレシャルは1892年生・1964年没、SP期にフランスを代表するチェリストであった。
柴田南雄『私のレコード談話室』(朝日新聞社)で、このセットにも収められているフォーレ;エレジーの録音について、
マレシャルのチェロは実にフランス的で、北方系のユダヤ人の音楽性に近いトルトゥリエとはもちろん、ジャンドロンやフルニエともちがい、もっと純粋にラテン的、感性的だった。(中略)
  ちょっと上すべり気味の、かといって弦が鳴っていないのではない、明るい、軽い音が実に独特の語り口で紡ぎ出される。
と述べられており、気になっていた。
更に、このセットにナディア・ブーランジェ;VcとPのための小品第3曲が収録されているという情報を頂戴し、いずれ入手せねば…と思っていたもの。
定価9,000円のCD5枚組が中古格安で並んでいたので勇躍レジに持参した。
そのほかの主な収録曲は、
ラロ;Vc協(フィリップ・ゴーベール(指揮)パリ響)
オネゲル;Vc協(作曲者(指揮)パリ音楽院管)
ブラームス;Vcソナタ第1・2番(ジャンヌ・マリー・ダルレ(P)、これのみLP期録音)
ドビュッシー;Vcソナタ(ロベール・カサドシュス(P))
といったあたりで、更に1935・37年の来日時、日本コロムビア社によって録音された小品16曲を含み、その中に「荒城の月」・「浜辺の歌」・「宵待草」等の日本人作品が見られるのは興味深い。

7月25日(木): 

 

金昌国(指揮&Fl) ほか
「マイルストーン」(fontec)
「金昌国 35年の軌跡」と副題が付された4枚組(定価4,000円弱)。
蒐集している尾高尚忠;Fl協(森正(指揮)NHK響、1981年NHKホールでのライヴ録音)が含まれているので慌てて購入。
モーツァルト;Fl協第2番・Fl&Hp協
プーランク;Flソナタ
ドビュッシー;シランクスなどの定番曲のほか、
福島和夫;冥尹伊桑;歌楽などの現代曲や、指揮棒を執ったベートーヴェン;交響曲第1番も収録。
また、共演者の顔触れがなかなか興味深かったりする。
バッハ;トリオ・ソナタ(「音楽の捧げ物」より)では小林美恵(Vn)、モーツァルト;Fl四重奏曲第1・3番では漆原啓子(Vn)といった具合だ。
 
ダニイール・シャフラン(Vc) アンドレイ・ヴォルコンスキィ(Cem)
バッハ;Vcソナタ集(TRITON)
ラフマニノフ;Vcソナタの名演などで気になっているチェリスト、シャフランのバッハが出たので購入。
1968年4月、モスクワでの収録。"from family archives"とあるモノラル録音だが、音質はさほど悪くない。モノラル期のスタジオ録音といっても通用する程度。

7月24日(水): 

 音盤屋に立ち寄って帰宅するとCrotchet ClassicalからもCDが届いていた。

エフゲニー・スヴェトラーノフ(指揮) ロシア国立響
スクリャービン;交響曲全集(EXTON)
スヴェトラーノフ本人が会心の出来栄えとしてリリースを切望していたという、スクリャービン全集。
コマーシャル・ベースに乗るかどうかという懸念からキャニオンでは「お蔵入り」しかけていたところ、スヴェトラーノフ普及促進委員会で署名運動が展開され、ついにEXTONレーベルから発売されるに至った。
交響曲5曲に小品「夢想」をフィルアップ。
CD3枚組・税抜定価9,000円というのは痛い値付けだが、↑の署名運動に応じたからには買わざるべからず。
スヴェトラーノフ生写真付き…とは何をか言わんや(苦笑)。
 
ボリス・ベレゾフスキー(P) トマス・ダウスゴー(指揮) スウェーデン室内管 ほか
ベートーヴェン;P協第3番 & 三重協(SIMAX)
ここからはCrotchet Classicalから。ともに先日来あらためて注目しているダウスゴーのドイツもの。
これはベートーヴェン;管弦楽曲全集の第5巻に当たる。まだ国内には入荷していないようなので、ちょっと嬉しい(^^)。
ベートーヴェンの5曲のP協の中では苦手な第3番、いつもは何とも鬱屈した重さに閉口するのだが、このコンビのフレッシュな音楽ならば、受け容れ可能かもしれない。
なお、三重協の残る独奏者は、ウルバン・スヴェンソン(Vn)とマッツ・ロンディン(Vc)。
 
ニコライ・コッペル(P) トマス・ダウスゴー(指揮) デンマーク国立放送響
ブラームス;P協第1番 & ハイドン変奏曲(EMI)
一昨年頃、清新なブラームス演奏として話題になったもの。しかもピアニストがその後突然、ジャーナリストに転身してしまったと伝えられる。
この曲も第1楽章冒頭の大げさな絶叫調が苦手なのだが、はたしてダウスゴーは、どう処理しているのだろう? 楽しみである。
ハイドン変奏曲にも大いに期待したい。

7月22日(月): 音盤店に先立ち、楽譜2点と書籍1冊を購入。

ショスタコーヴィッチ;交響曲第4番(全音)
 
シマノフスキ;「アレトゥーザの泉」(Universal)
 
大塚敬子『ウィーンに生きて』(音楽之友社)
著者は長くオーストリア放送響(現ウィーン放送響)の打楽器奏者として活躍した人、ウィーンでの留学や楽員生活の回想録である。
斉諧生的には指揮者の思い出話が面白い。
クレンペラーの作曲の写譜をした話(ホテルの部屋を訪ねた際、巨匠は裸ではなかったそうだ(笑))
マタチッチが「女好きな爺さん」(ママ)に変身する話、
セーゲルスタムに20kg減量させた話、
そのほかスワロフスキーホルヴァートマデルナギーレンヴェラーシャローン等々、指揮者の素顔が満載で楽しめる。

 

桐山建志(Vn) 武久源造(指揮&Cem) コンヴェルスム・ムジクム
ヴィヴァルディ;協奏曲集「四季」(ALM)
いつも新譜を買っている武久さんの指揮盤だが、「四季」にはあまり食指が動かなかった。ところが某店の試聴機でチラッと聴いてみると、猛烈に面白い!
指揮者自身によるライナーノートで演奏のコンセプトが明らかにされているが、総じて即興と自然な変化を重んじ、描写と修辞の表現に努めたとのこと。
例えば美しい旋律で知られる「冬」第2楽章について、「外で降りしきる雨の音」を表すVn群のピツィカートは徐々に人数を増やし、「暖炉で燃える炎」を表すVcは強弱を自由に扱って、消えかかってはまた燃えさかる様子を描写している…という。
なお、オーケストラの公式(?)Webpageは→ここを押して
 
ダニエル・ミュラー・ショット(Vc) ロベルト・クレク(P)
フランク;Vcソナタ & ドビュッシー;Vcソナタ & プーランク;Vcソナタ ほか(EMI)
先日買ったシナイスキー(指揮)のショスタコーヴィッチ;交響曲第4番(BBC Music Magazine)に、サンプラーとして、フランクの第1楽章の抜粋が収められていた。
ふと聴いてみて、このチェリストの音に吃驚、とんでもなく美しい。
いつもならVcには塩辛い音を好む斉諧生だが、ここまで蠱惑的な美音には抗しがたく、捜していたところ店頭で見つけたので購入。
1976年ミュンヘン生まれ、ワルター・ノータスハインリヒ・シフスティーヴン・イッサーリスに学び、アンネ・ゾフィー・ムターにサポートしてもらっているとのこと。
1725年製ゴフリラーを使用しての録音という。

7月21日(日): 

 

ヴェッセリン・パラシュケフォフ(Vn) エミール・タバコフ(指揮) ソフィア・フィル
チャイコフスキー;Vn協 ほか(Telos)
先日の実演同様、「不思議な余裕」を湛えた演奏。
普通、協奏曲の第1楽章では、多少「前のめり」に音楽を煽っていくものだが、彼は見事に落ち着き払っている。
では、第2楽章あたりで「泣き節」を唸ってみせるかというと、そういうこともない。むしろ、あっさりめの音楽運びだ。
もちろん、鈍色の巧さは相変わらず。渋く暖かい音色も、ちゃんとマイクに入っている。
それこれが相まって、しみじみした味わいが自ずと立ち上る趣。
面白いのは第3楽章。もちろんゆったりとした音楽は変わらないが、所々に「おっ」という動きが見られる。
例えば50小節以下のリタルダンドを大きくとったり、156小節以下の第2主題後半で思い切ってテンポを落とし弱音でしみじみ歌い抜く表情は、これまで聴いたことがないように思う。
更に度肝を抜かれたのは、450小節以下"Poco a poco stringendo"指定の楽節。
普通に考えれば徐々に増速していくはずなのだが、451小節でいったんリタルダンドしてルフトパウゼを挟み、452小節から猛然とダッシュしていくという変化技!
フィルアップの3曲中、憂鬱なセレナードもVn協第2楽章同様、しみじみした味わいの佳演であった。
このCDは音盤店で見たことがなかったが、Telosレーベルは東武トレーディングが代理店になっているので、入手可能だと思われる。

7月18日(木): 夏休みの一日を過ごす。

 久しぶりに聴き比べ。
 先週末に届いたヴェーグ(指揮) カメラータ・ザルツブルクベートーヴェン;交響曲第2番が良かったので、それを中心に、小編成オーケストラによる同曲の録音をピックアップしてみた。

シャーンドル・ヴェーグ(指揮) カメラータ・ザルツブルク(GLISSANDO)
小編成ながら、ズシリとした響き。弦合奏が弾き飛ばさずに、がっちりと発音していることが効果的。
フォルテやスフォルツァンドに「タメ」が生まれ、音楽に生命力や「コク」が与えられているのである。もちろん内声部もしっかり響くので立体感も十分。
反面、なめらかな美しさは犠牲になり、ザラッとした音色が多少、耳障りである。
第2楽章では、丁寧にヴィブラートをかけた、しなやかな音が美しい。
Flを筆頭に木管はよくやっているし、Hrnの音色も利いているのだが、なぜかTrpの存在感が薄く、第4楽章の、ある種の異形さというか、迫力が抑制されてしまったのは残念。
 
トマス・ダウスゴー(指揮) スウェーデン室内管(SIMAX)
こちらはヴェーグ盤と反対に、「タメ」を排し、軽やかに疾走する音楽が心地よい。「ノリ」とか「スウィング」といった単語が脳裏をよぎる。
低弦のスフォルツァンドも、ヴェーグ盤が「ズウゥン」とすれば、こちらは「ブン」といった響き。快感を呼ぶ柔軟さだ。
オーケストラの音色も、明るく、色彩感に富んで、誠に美しい。録音こそ1998年だが、「21世紀のベートーヴェン」として賞讃されるべき名演であろう。全集録音の進行が待ち遠しい。
心残りなのは、第2楽章の速いテンポ。ダウスゴーのアプローチから来る必然とはいえ、サラサラ流れてしまって、ゆっくり歌ったときの神々しさが薄らいでいる。
また第4楽章も、ロココ調とまではいかないが、可愛らしくなってしまった。
 
ハインリヒ・シフ(指揮) ドイツ・カンマーフィル(Berlin Classics)
最近、ダニエル・ハーディングを擁して令名高まりつつある団体である。公式Webpageは→ここを押して
指揮者はもちろんチェリストとして有名な人、1993年10月の録音である。
シフは、この曲に「疾風怒濤」を見ているのではないか。第1楽章の主部に入ったあたりなど、Timpを強打させて、音楽が一挙に波立つ。
細部に弾き急ぎが見られ、指揮者のコントロールが行き届いていないような気もするが、パンチの利いた佳演と評価できるだろう。
 
高関健(指揮) 大阪センチュリー響(LIVE NOTES)
4種の中で、おそらく最も編成が大きいのではないか。響きに余裕が出る一方、明晰さの面では損をしている。
丁寧・誠実な演奏で、生命力・立体感に不足はない。第2楽章は、最も美しい。
これで、オーケストラの音色に一層の暖かみが加われば、音楽も更に活き活きとした弾みを帯びて、聴く者の胸をワクワクさせるだろう。
 
4種を通じて感じたのは、第1楽章の生命力は、小編成オーケストラの方が明瞭に表出できるのに対し、第4楽章は、どうにもスケールが小さくなってしまい、破格さ・迫力が十分には発揮されないこと。
後者など、演奏によっては、聴いていて「手の舞い足の踏むところを知らず」状態になるのだが…。そのあたりは古楽派の団体の方が適しているのかもしれない。

 

ヴァシリー・シナイスキー(指揮) BBCフィル
ショスタコーヴィッチ;交響曲第4番(BBC Music Magazine)
BBC Music Magazineの付録CDである。
第4番は、先だってもコンドラシン盤を買ったばかりだが、ショスタコーヴィッチの交響曲中、屈指の愛好曲だけに買わざるべからず。
2000年7月20日、ロイヤル・アルバート・ホールでの"プロムス"ライヴ録音。
 
更に、今年のプロムスの日程表が別冊付録として添えられている。
垂涎のプログラムばかりだが、例えばニコライ・ズナイダー(Vn) トマス・ダウスゴー(指揮) デンマーク国立響によるニールセン;Vn協というのには目が眩む。
その他、サロネンベートーヴェン;第九とかY.P.トルトゥリエ「春の祭典」等々、羨ましい限り。
 
それにしても、雑誌本体を読まないのは問題だろう(苦笑)。
 
ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー(指揮) モスクワ放送響
シベリウス;交響曲第4番 & チャイコフスキー;交響曲第4番(YEDANG)
シベリウスの後期交響曲、買わざるべからず。
もっともロジェストヴェンスキーとなると、少々怖いもの見たさの気味もあるが…(汗)。
1970年9月12日録音とされており、レコード化されていたもの(1971年)とは別音源ということになる。
チャイコフスキーは、1971年9月25日録音とある。
 
マルク・スーストロ(指揮) ボン・ベートーヴェンハレ管
ドビュッシー(カプレ編);交響的断章「聖セバスチャンの殉教」 &ラヴェル;「マ・メール・ロワ」組曲 ほか(MD+G)
「聖セバスチャン〜」の録音は比較的珍しいので購入。
ベートーヴェンハレ管すなわちドイツの団体によるフランス音楽というと、これまた少々怖いもの見たさの気味を帯びるが、1995年以来、首席指揮者を務めるスーストロの手腕に期待したい。
彼がロワール管と録音した「海」等の曲集(FORLANE)、なかなか良かったと記憶している。
標記2曲以外に牧神の午後への前奏曲ラ・ヴァルスを収録、2002年5月2〜4日の録音というから、かなり速いリリースということになる。
 
ヨゼフ・スーク(Vn) カレル・アンチェル(指揮) チェコ・フィル
ベルク;Vn協 & メンデルスゾーン;Vn協ほか(Supraphon)
Supraphonレーベルからアンチェルの遺産がリマスタリングされ、「ゴールド・エディション」と銘打って発売された(その名のとおり金蒸着CD)。
初回発売6点中、最も地味なものかもしれないが、1965年録音のベルクはLP時代に知る人ぞ知る名演とされていたもの。
国内盤中古LPを入手したことがあるが、リマスタリングの成果に期待して購入。
カプリングのメンデルスゾーン(1964年録音)とブルッフ;Vn協第1番(1963年録音)にも、初期のスークの魅力を期待したい。
 
ユーリ・バシュメト(Va) ミハイル・ムンチャン(P) ほか
シューベルト;アルペジオーネ・ソナタ ほか(YEDANG)
斉諧生は、アルペジオーネ・ソナタならばVc版を好むが、バシュメトのBMG盤CD(1990年録音)は素晴らしかった。同様の名演を期待して購入。
ストラヴィンスキー;ロシアの歌A.チャイコフスキー;Va協ド・ベリオ;バレエの情景をカプリング。
後2者では、ヴァレリー・ゲルギエフ(指揮) モスクワ・フィルと共演している。
録音データは「1986年3月22日、モスクワ音楽院大ホールでのライヴ」としか記されていないが、編成の違う曲を同日に演奏したとも考えづらく、疑問を残す。
演奏自体は、BMG盤とも、また以前入手したLP(1977年録音)とも異なるので、その点については御安心を。

 15日(月)のコンサートを演奏会出没表に追加。


7月15日(月): 

 ヴェッセリン・パラシュケフォフ・ヴァイオリン・リサイタル@芦屋・山村サロンを聴く。
 パラシュケフォフ氏については、先月16日の項にも書いたように、ウィーン・フィル、ケルン放送響のコンサートマスターを経て、現在、エッセン音楽大学の教授職にある。前任者はサシュコ・ガヴリーロフというのだから、実力十分と知れる。令室が日本人で、毎夏、来日(というか帰日というか)されるとのこと。その機会を利しての招聘だそうだ。
 山村サロンは初めて伺う会場、JR芦屋駅前(北側すぐ)の商業施設「ラポルテ本館」の3階にあるという便利の良さ。
 普通のビルの一角で、隣は英会話のNOVA、その向こうは学習塾というロケーション。当然、天井はさほど高くない。また、ホールの中心に太い柱が立っており、いささか使い勝手が悪そうである。
 ステージは、能舞台風の板敷き・松羽目のものがホールの隅に設けられている。椅子は合計100人分ほどが並べられており、満員の盛況であった。

今日の曲目は、
バッハ;無伴奏Vnパルティータ第2番
バルトーク;無伴奏Vnソナタ
イザイ;無伴奏Vnソナタ第3番
というもの。
バッハの終楽章とバルトークの第1楽章が「シャコンヌつながり」になっている。
 
バッハの第1曲アルマンドは、ゆっくりめに、噛んで含めるように始まった。
渋く暖かい音色で、特にE線の音色が硬くならずキラリと光る美しさ。重音はピタリと極まって少しもぶれない。
快刀乱麻を断つがごとくバリバリと圧倒的に弾く…という様子ではなく、時に「かすれ」や「滲み」があるものの、不思議な余裕を感じる演奏で、まことに滋味豊か。
「句読点」の打ち方に独特なところがあるものの、師シェリング譲りなのだろう、誠実で格調高いバッハだった。
アンコールでもバッハが取り上げられ、アンダンテ(無伴奏Vnソナタ第2番)とラルゴ(無伴奏Vnソナタ第3番)が演奏された。
 
並みのヴァイオリニストなら悪戦苦闘、汗だくになり、技巧に緩みがあると音楽の体をなさないバルトーク
ここでも、バッハ同様、不思議な余裕を湛え、淡々と、難曲であることをほとんど感じさせずに弾き進む。
難解をもってきこえた曲で、正直申して斉諧生も未だ十分に把握できていないのだが、イザベル・ファウストクリスチャン・テツラフのCDのように、抵抗なく音楽に聴き入ることができた。
 
「不思議な余裕」は、最後のイザイや、アンコール1曲目のパガニーニ;奇想曲第9番でも、同様。
これだけ上手いのであれば、もっと大向こう受けすること、例えば派手な表情を付けたり、スリリングなテンポを設定したりできるのではないか、と思うのだが。
 
小林秀雄も引用した徒然草 第229段
よき細工は、少し鈍き刀をつかふと言ふ。妙觀が刀はいたく立たず。
とは、こういう芸境を言うのかもしれないと思った。

 上記演奏会場で、パラシュケフォフ氏のCDを購入。

ヴェッセリン・パラシュケフォフ(Vn) ケルン・テロス・アンサンブル
ヴィヴァルディ;Vn協集「四季」(Telos)
演奏会1曲目のバッハを聴き終わって休憩、この人はバロックに適性があるのではないかと思って、普段あまり手を出さない「四季」を購入。
アンサンブルは、パラシュケフォフ等が、フリーの奏者やオーケストラの首席奏者を集めた録音用の団体。ジャケット写真や聴感から判断して、かなり小編成のようだ。
1996年12月録音。
 
ヴェッセリン・パラシュケフォフ(Vn) エミール・タバコフ(指揮) ソフィア・フィル
チャイコフスキー;Vn協 ほか(Telos)
前説で主催者の方が、「バッハとチャイコフスキーのCDを聴いて、この人でバッハ・バルトーク・イザイの無伴奏コンサートを開きたいと思った」と語っておられた。
バッハは既に架蔵しているので、チャイコフスキーを購入。
1996年5月、ブルガリア・ソフィア、すなわちヴァイオリニストの母国での録音ということになる。
憂鬱なセレナードメロディ(「懐かしい土地の思い出」より)ワルツ・スケルツォをカプリング。
 土曜日に届いたLP等の情報をリリー・ブーランジェ 作品表とディスコグラフィアンゲルブレシュト・ディスコグラフィペレーニ・ディスコグラフィに追加。

7月13日(土): 

 jpcからCDが、MikrokosmosからLPが届く。

ベルンハルト・パウムガルトナー & シャーンドル・ヴェーグ(指揮) カメラータ・ザルツブルク ほか
「カメラータ・ザルツブルクの50年」(GLISSANDO)
もう夢のようなセットである。パウムガルトナーとヴェーグの初出音源が各CD1枚分!
まずパウムガルトナーは、すべてモーツァルトで、
交響曲第35番(1962年8月12日)
P協第20番(アルフレート・ブレンデル(P)、1961年)
コンサート・アリア K.383(ヘレン・ドナート(Sop)、1968年)
コンサート・アリア K.431(レオポルト・シモノー(Ten)、1956年)
コンサート・アリア K.541(ホセ・ファン・ダム(Bs)、1970年)
いずれもステレオ録音で音質は良好、弦の高域が少し硬い感じはあるが、ブレンデルのピアノなど実に美しい。
 
ヴェーグでは、
モーツァルト;交響曲第25番(1991年)
ベートーヴェン;交響曲第2番(1994年)
シューベルト;弦楽四重奏曲断章 ハ短調(1993年)
と、これまでに出たことのない曲目ばかり、楽しみなことである。
これを書きながらベートーヴェンの第1楽章を聴いているが、生命力、適度な重さ、立体感、本当に素晴らしい。
録音年代は新しいので、もちろん音質上の問題はない。
 
残る1枚は現在の首席指揮者ロジャー・ノーリントンで、
シューマン;交響曲第2番(2000年)
ベートーヴェン;「レオノーレ」序曲第2番(2001年)
モーツァルト;歌劇「ポントの王ミトリダーテ」より二重唱「私がもう生きていられず」(1996年)
なお、オーケストラの公式Webpageを見つけた。→ここを押して
jpcの新入荷で見つけて即オーダーしたのだが、程なくタワーレコードあたりに入荷し、少し悔しい思いをさせられた(苦笑)。
 
ミヒャエル・ギーレン(指揮) 南西ドイツ放送響 ほか
ベートーヴェン;交響曲第8番・P協第3番 ほか(hänssler)
現存の指揮者では最も評価している1人、ギーレンの新譜5点をオーダー。もっとも、HMV.co.jpでは5枚組4,490円というから、1枚もの5点とはいえ、ずいぶん高くついたことになる(涙)。
以前EMI(当初はIntercord)から出ていた交響曲全集に含まれている第8番は、1993年5月の録音とされている。このCDのデータでは、2000年1月21・22日となっているから、新録音であることがわかる。
1994年4月20日に録音されたP協のソリストはシュテファン・リトヴィン、メキシコ生れ、スイスとニューヨークで学び、現在はザールラントで教職にあるという。20世紀音楽を得意とし、ノーノツェンダーギーレンらの初演を行ってきたとのこと。
更に大フーガのギーレン自身による弦楽合奏編曲を収録しているのが目玉の一つで、スル・ポンティチェロやバルトーク・ピツィカートをふんだんに使った刺激的なものらしい。これは1993年録音。
 
ミヒャエル・ギーレン(指揮) 南西ドイツ放送響
シューベルト;交響曲第9番 & J・シュトラウス;「春の声」(hänssler)
シューベルトは1996年4月27日、ロンドンのロイヤル・フェスティヴァル・ホールでのライヴ録音。
ブックレットにギーレンの談話が掲載されており、テンポ設定について彼の見解を語っている。
シュトラウスは1998年9月4日、フライブルク・コンチェルトハウスでの録音で、ライヴではないらしい。
 
ミヒャエル・ギーレン(指揮) 南西ドイツ放送響
ブルックナー;交響曲第6番 ほか(hänssler)
ギーレンの指揮芸術の素晴らしさに初めて接したのは、Intercordレーベルから出たブルックナー録音であった。
その時リリースされた曲は、第4・5・7・8・9番だったが、先だって第3番が、そして今回、第6番が発売されたのは嬉しい限り。
フィルアップはバッハ(シェーンベルク編);プレリュードとフーガ BWV.552
ブルックナーは2001年3月29日、バッハ/シェーンベルクは1996年8月22日の録音。
 
ミヒャエル・ギーレン(指揮) 南西ドイツ放送響
スクリャービン;交響曲第3番 ほか(hänssler)
スクリャービンは1975年5月22・23日の録音で、今回の発売の中では飛び抜けて古い収録である。
カプリングは
ブゾーニ;悲歌的子守歌(1995年2月3日)
ラヴェル;「海原の小舟」(1997年1月9日)
ストラヴィンスキー;ロシア風スケルツォ(1998年4月17日)
なお、ブゾーニはマーラーが最後に指揮した曲なのだそうである。(→ここを押して)
 
ミヒャエル・ギーレン(指揮) 南西ドイツ放送響 ほか
シェーンベルク;「幸福な手」 & ウェーベルン;管弦楽のための5つの小品 ほか(hänssler)
いよいよギーレン得意の20世紀音楽集で、
シェーンベルク;音楽付きドラマ「幸福な手」(1996年8月27・28日)
ベルク;演奏会用アリア「ぶどう酒」(2002年3月22日)
ウェーベルン;管弦楽のための5つの小品(2001年3月26日)
ウェーベルン;カンタータ第1番(1990年9月13日)
ストイアマン;管弦楽のための変奏曲(1991年5月24日)
ギーレン;「義務と好み」(1990年2月12日)
を収める。録音年月日は、ブックレットでは曲目との対応関係が明記されていないが、収録順に示されていると仮定して記載した。
 
ジネット・ヌヴー(Vn) ハンス・ロスバウト(指揮) 南西ドイツ放送響
ベートーヴェン;交響曲第8番・Vn協(hänssler)
ギーレンの先輩、ロスバウト。ハイドンの録音(DGG)を聴いて以来、彼の指揮に傾倒しているので買わざるべからず。
交響曲は1961年6月23・24日のモノラル録音で、以前、南西ドイツ放送局の自主製作盤LPを入手した音源。今回、CD化されたのは喜ばしい。
ヌヴーのコンチェルトは、かねて有名な音源で、1949年9月25日の録音。
先般、TAHRAレーベルからも出たが(3枚組物)、覆刻状態は大差ない。
強いていえば、hänssler盤は聴きやすく調整されている感じがあり、TAHRA盤は手の加え方が少ない分、エネルギー感がある、ということになろうか。まあ、買い換えるほどではないだろう。
 
フェルディナント・ライトナー(指揮) 南西ドイツ放送響
ブルックナー;交響曲第6番 ほか(hänssler)
ライトナーには、二昔前にN響に客演していた頃の地味な印象が拭えず、聴かず嫌いのようなところがあったのだが、やはりきちんと評価しなければ…と思っている。
↓の第9番とともに聴いてみようと購入。
彼の6番にはバーゼル響を指揮した1992年11月のライヴ盤(Accord)もあるが、これはそれよりも早い1982年10月27・28日の録音。
同時に収録されたK.A.ハルトマン;交響曲第6番をカプリング。
 
フェルディナント・ライトナー(指揮) シュトゥットガルト放送響
ブルックナー;交響曲第9番(hänssler)
音盤屋の惹句には、あまり惑わされないように…と心がけてはいるのだが、
シュトゥットガルト放送交響楽団のトロンボーン奏者である山本氏が「チェリビダッケ以来快心(ママ)の出来だった」と当時を振り返り語っていた記念碑的名演奏のCD化です。」(→ここを押して)
などと煽られると、ついつい手を出してしまった(苦笑)。
1983年11月14日、シュトゥットガルト・リーダーハレでのライヴ録音。
 
ヤーノシュ・フェレンチク(指揮) ハンガリー国立管
ハイドン;交響曲第82・94番(洪HUNGAROTON、LP)
畏友かとちぇんこ@Der Nachtwindさんが熱心に紹介しておられるフェレンチク、あれこれ捜しているうちにハイドンを見つけたのでオーダー。
この名匠ならば、きっと生命力あふれる音楽を聴かせてくれるものと期待している。
 
ヴィレム・ファン・オッテルロー(指揮) ハーグ・フィル
ベルリオーズ;幻想交響曲(伊Philips、LP)
少し前のこと、さる愛好家のお宅にお伺いした折り、コレクションしておられるという幻想交響曲の中から選んで聴かせていただいたのが、この演奏だった。
オッテルローの幻想というと、ベルリン・フィルとのモノラル録音(1951年)が有名だが、こちらは手兵ハーグ・フィルとのステレオ録音(1958〜59年)。
第2楽章の出来栄えがピカイチとのこと、聴いてみるとなるほどそのとおり。
拝聴したのはCDだが、捜しても見つからず、ようやくLPで見つけたのでオーダー。
Philipsなのにイタリア・プレスでは有難味が薄いが、当面これで辛抱である。
Web上には加藤@Classical CD  Information & Reviewsさんのレビューがある。→ここを押して また &→ここを押して
 
ハインツ・レークナー(指揮) ベルリン放送響 ほか
プフィッツナー;歌劇「パレストリーナ」前奏曲集 ほか(独ETERNA、LP)
最近、シュレーカーコルンゴルトに光が当て直されているが、プフィッツナーとなると、まだまだかもしれない。
代表作の一つ、歌劇「パレストリーナ」の全曲盤も新しい録音を見かけないが、前奏曲だけでも、もっと広く聴かれてほしいものである。
この美しい美しい音楽を、レークナーが録音していたとは知らなかった。驚喜してオーダー。
カプリングは
オトマール・スウィトナー(指揮) シュターツカペレ・ベルリン
R・シュトラウス;「影のない女」幻想曲
こちらはCD化されており架蔵済み。
 
グルジア室内管
ブリテン;フランク・ブリッジ変奏曲 ほか(蘇MELODYA、LP)
このところ蒐集しているフランク・ブリッジ変奏曲がカタログにあったのでオーダー。
現物のライナーノートはキリル文字だけなので、指揮者(コンサートマスター?)の氏名は不詳。
カプリングはブリテンが編曲した(?)パーセルの作品らしい。
1曲目はテノール独唱の歌曲だが詳細不詳。
2曲目はパヴァーヌとシャコンヌ、後半は愛惜佳曲書に掲げたものである。
 
アルト・ノラス(Vc) ボーダン・ヴァルヒャル(指揮) スロヴァキア室内管
ハイドン;Vc協第1・2番(チェコOPUS、LP)
ノラス師匠の未架蔵LPを見つけたのでオーダー。
もっともCDは既に架蔵しているのだが…。(苦笑)
1987年5月5・6日のデジタル録音。
 
ホアキン・アチュカロ(P&Cem) エドゥアルド・マータ(指揮) ロンドン響
ファリャ;「スペインの庭の夜」・Cem協 ほか(英RCA、LP)
畏友かとちぇんこ@Der Nachtwindさんが熱心に紹介しておられるアチュカロ。
気になっている曲の一つ、ファリャ;Cem協のLPを見つけたのでオーダー。同曲のピアノ版も併録されている。
この曲では、ジョン・ジョージアディス(Vn)、ダグラス・カミングス(Vc)、ピーター・ロイド(Fl)、アンソニー・キャムデン(Ob)、ジャック・ブライマー(Cl)といったロンドン響の名手たちがアンサンブルを組んでいる。
 
マーク・ルボツキー(Vn) リューバ・エドリーナ(P) ボロディンQ
ショーソン;Vn、Pと弦楽四重奏のための協奏曲(蘇MELODYA、LP)
ずっと蒐集しているショーソン作品の未架蔵盤を見つけたのでオーダー。
ボロディンQは、デュビンスキーが第1Vnの時代。
彼らのショーソンは、少し前にオイストラフオボーリンを独奏に迎えたCDがあった。
 
ロニー・ロゴフ(Vn) サミュエル・サンダース(P)
フランク;Vnソナタ & ブラームス;Vnソナタ第3番(日DENON、LP)
ロゴフは、1970年代終り頃に「チェリビダッケの秘蔵っ子」として売り出され話題になったヴァイオリニスト。
最近まったく消息を聞かないし、Webで検索してみてもはかばかしい結果が出てこない(例えば→ここを押して)。
前にバッハシュトックハウゼンを組み合わせたLPを見つけたが、今回はもっと一般的なレパートリー。どんな音楽を聴かせてくれるのか、楽しみだ。
1976年7月7〜9日、東京の日本コロンビア第1スタジオで録音された、デジタル最初期のLPである。
共演ピアニストも、その後、メジャー・レーベルで活躍するサンダースだから面白い。
別刷で挿入されていたはずのライナーノートが失われているのは残念。
 
ミクローシュ・ペレーニ(Vc) ゾルタン・コチシュ ほか
イェネイ;「ヘラクレイトスの水位標」 ほか(洪HUNGAROTON、LP)
ペレーニの未架蔵音源を発見、狂喜してオーダー。
もっとも曲は、わずか2分55秒のもの(苦笑)。1985年の作で、原題はハンガリー語だが"Heraclitus's Watermark"という英訳が付されている。
VcとPのための曲で、標記のようにコチシュが共演している。
その他の収録曲では、ルイザ・カステラーニ(Sop)という歌手が、コチシュやアンドラーシュ・ケラー(Vn)、ペーター・エトヴェシュ(指揮) "ASKO"室内アンサンブルらを従えて歌っている。
録音データは明記されていないが、マルPは1989年。
 
イザベル・バイヤー & ハーヴェイ・ダガル(P)
アンゲルブレシュト;子供部屋(抜粋) ほか(英Four Hand Music、LP)
レーベル名のとおりピアノ連弾用の、親しみやすい小品を集めたオムニバスLP。もちろん標記のアンゲルブレシュト作品を目当てにオーダーしたもの。
アヴィニョンの橋の上で幼子イエスのお話牧歌近衛兵塀の上のめんどりの5曲を収録している。
最後の曲はアルバム全体のタイトルになっており、ジャケットもその絵で、更に別刷のイラストも添えられている(ジャケット見開き相当の大きさ)。
アンゲルブレシュト以外では、
ラヴェル;マ・メール・ロワ(抜粋)
フローラン・シュミット;「眠りの精の一週間」より「不揃いな文字のロンド」
ストラヴィンスキー;3つのやさしい小品
レスピーギ;6つの小品
などを収めている。
 
アレクサンダー・クランハルス(指揮)ネーデルランド・フィル ほか
モーツァルト;歌劇「魔笛」(米MMS、LP)
「魔笛」の全曲盤があったのでオーダーしたもの。演奏者は、指揮から歌手から、聞いたことのない名前ばかり。オランダで活動していた人たちで構成されているようだ。
主なところだけ書いておくと、
タミーノ;David Garen
夜の女王;Marilyn Tylerここを押して
ザラストロ;Guus Hoekmanここを押して
パミーナ;Corry Bijsterここを押して
録音データは記載されていないが、あまり質の高くないモノラル録音である。
 
ヤシャ・ハイフェッツ(Vn) イシドア・アクロン(P)
リリー・ブーランジェ;「行列」・「夜想曲」 ほか(米VICTOR、SP)
もうSPにはあまり手を出さないでおこうと思っているのだが、ハイフェッツのブーランジェとなると買わざるべからず。
1924年9月24日のアコースティック録音、同日に収録されたスコット;優しい少女をフィルアップ。
3曲ともCDではBMGレーベルの「ハイフェッツ大全集」第1巻に収められている。

7月12日(金): 

 

キリル・コンドラシン(指揮) モスクワ・フィル
ショスタコーヴィッチ;交響曲第4番(BMG)
いつでも買えると思っているうちに契約上の問題等で入手しにくくなってきたコンドラシンのショスタコーヴィッチが3点、並んでいたので購入。
いずれも工藤さんのショスタコーヴィッチ・ページでの☆5つの最高位評価が与えられた演奏である。
中でも、この曲については、
今後も決して超えられることのない空前絶後の名演だと断言できる。
  冒頭の強烈な一撃から終止の緊張感に満ちた音に至るまで、ただの一瞬も意味のない音がない。
  スコアに込められたエネルギーを全て再現し尽くし、作品の持つ独特な雰囲気を余すところなく表出し切ったコンドラーシンの手腕にはただただ脱帽するのみ。
  確かに録音に不満は残るし、技術的にも粗い部分はあるが、この巨大な音楽の前では全く問題にはならない。
  この作品にとどまらず、ショスタコーヴィチを語る上で絶対に聴き逃してはならない超凄演。
と絶讃しておられる。
斉諧生としては、15曲中、第5・15番と並んでベスト・スリーに数える好きな曲だけに、聴き逃せないと思っていた。入手できて嬉しい限り。
 
キリル・コンドラシン(指揮) モスクワ・フィル
ショスタコーヴィッチ;交響曲第7番(BMG)
コンドラシンのショスタコーヴィッチ、続く。
工藤さんの評は、
変ったことをすることなく、この作品の魅力を適正に伝えるという点では特に傑出した演奏。
  おおらかな歌心も素晴らしく、バランスのとれた名演。
 
キリル・コンドラシン(指揮) モスクワ・フィル
ショスタコーヴィッチ;交響曲第2・14番(BMG)
コンドラシンのショスタコーヴィッチ、更に続く。
工藤さんの評は、
(第2番)「この曲に関する限り、考えうる最高の演奏。(中略)これこそ演奏芸術の真髄といえるだろう。
(14番)「非常に格調の高い名演。(中略)とかく緊張感と鋭さが前面に出がちなこの作品から、官能的なまでの美しさをひきだしているところが個性的。
 
エフゲニー・スヴェトラーノフ(指揮) ロシア国立響 ほか
チャイコフスキー;弦楽セレナード・序曲「1812年」 ほか(CANYON)
弦楽セレナードは、先日、大阪センチュリー響による素晴らしい演奏を聴いた。
中古音盤屋でスヴェトラーノフの録音を見つけ、センチュリー響とは違ったアプローチからの名演を聴けるだろうと期待して購入。
彼の音盤としては珍しく宇野功芳師がライナーノートを執筆し、
大編成の弦が鳴りきる力とたっぷりとした量感がすばらしさのかぎりだ。そこでは輝かしいハーモニーがみちあふれ、チャイコフスキーの歌が盛り上がってくる。
との讃辞を捧げておられる。
標記2曲に、イタリア奇想曲・スラヴ行進曲をカプリング。
1992年6月の収録で、「1812年」のみボリショイ劇場管の金管セクションを加える。
 
シャルル・ミュンシュ(指揮) フランス国立放送管
シベリウス;交響詩「トゥオネラの白鳥」・「レミンカイネンの帰郷」(AUVIDIS)
↑と同じ中古屋で、シベリウスの珍しいCDが出ていたので購入。
数年前、このレーベルからミュンシュのライヴ録音の8枚組セットがリリースされた際に特典盤として加えられていたものである。2曲のみ、演奏時間約16分という中途半端さも、そのため。
1964年6月、スカンジナヴィア演奏旅行中にヘルシンキ音楽祭で行われたコンサートのライヴ録音である。
モノラルながら音質は良好。

7月11日(木): 

 昨日に続き、Virginメガストア京都店「店じまいセール」へ。

エマニュエル・クリヴィヌ(指揮) リヨン国立管 ほか
ドビュッシー;交響詩「海」・「夜想曲」・「牧神の午後への前奏曲」(DENON)
元来マイナー好みの斉諧生だが、特にフランスのマイナー・オーケストラには惹かれるものがある。
個性と色彩感豊かな音楽が聴けるのではないかと期待して購入。
曲目もドビュッシーの代表作3つを網羅、効率が良い(^^)。
これは30%引きではなく、アメリカからの逆輸入盤が格安で販売されていたもの。
 
エマニュエル・クリヴィヌ(指揮) リヨン国立管
ムソルグスキー(ラヴェル編);「展覧会の絵」 ほか(DENON)
クリヴィヌ&リヨン国立管、続く。
ラヴェルが他人の作品を管弦楽編曲したものを集成したアルバムで、最も著名な「展覧会の絵」以外に、
ドビュッシー;舞曲・サラバンド
シャブリエ;華やかなメヌエット
シューマン;謝肉祭
を収録している。特にシャブリエとシューマンの録音は珍しいのではないか。
 
ザビーネ・マイヤー(Cl) ウェイン・マーシャル(P) パーヴォ・ヤルヴィ(指揮) バーミンガム市響 ほか
バーンスタイン;シンフォニック・ダンス(「ウェストサイド物語」より)・「ファクシミリ」 ほか(Virgin)
パーヴォ・ヤルヴィの未架蔵盤、御贔屓のウェイン・マーシャルが付き合っているのに気がついて、買わざるべからずと購入。
これを最初に見たときは、なぜヤルヴィ息子がバーンスタイン作品を?と不思議に思ったのだが、1980年代にロス・フィルで勉強していたときに教わっていたそうな。ブックレットには、レッスン風景らしい2人の写真も掲載されている。
マーシャルは「ファクシミリ」と「プレリュード、フーガとリフ」で共演、後者はマイヤーも参加している。
「シンフォニック・ダンス」は「原典版(1960年)」とされているが、通常の版と何か違うのだろうか。
それはそうと、どうしてこの曲に限って片仮名と表記されるのだろう? 他の作曲家は「交響的舞曲」なのに。
更にボストン響のために書かれたディヴェルティメントをカプリング。
これは閉店セールではなく、他店のレギュラー価格品。
 
コンラート・ヒュンテラー(Fl) ライナー・クスマウル(Vn) ユルゲン・クスマウル(Va) ロエル・ディールティンス(Vc)
モーツァルト;Fl四重奏曲集(MD+G)
18世紀管のメンバーとして有名なヒュンテラーに、一時期ベルリン・フィルのコンサートマスターを務めたライナー・クスマウル、以前聴いたバッハ;無伴奏(ACCENT)の良かったディールティンスと、素晴らしい顔触れ。
好きな曲集でもあり買わざるべからず。
1999年3月の録音。
昨日に見つけたのだが、架蔵済みではと迷って見送った。帰宅して未架蔵を確認、出直して購入したもの。
 
花岡和生(Bfl) ほか
デュパール;6つの組曲(TROUT)
いつも曲・演奏・録音・装幀のすべてが美しいCDを出される花岡氏、音盤屋の日本人演奏家コーナーを見るたびに、彼の新譜が出ていないかチェックするのが常。
久しぶりにリリースがあったので飛びついて購入。
デュパールは主に18世紀前半にイギリスで活躍したというフランス人作曲家。ヴォイス・フルート(テナー・リコーダー)のための6つの組曲をCD2枚に収録している。
通奏低音は、福沢宏(Gamb)、野入志津子(Lute)、小島芳子(Cem)による。
なお、TROUTレーベルというか花岡氏の公式Webpageは→ここを押して

7月10日(水): 

 帰宅しようとして地下鉄に乗ると、吊り広告が目に入った。
 Virginメガストア京都店が7月28日で閉店することになり、輸入盤30%引き・国内盤20%引き・ワゴンセール4点以上80%引きの「店じまいセール」をやっているという。
 予定を変更して直ちに出動、下記の収穫を得た。

パーヴォ・ヤルヴィ(指揮) シンシナティ響
ベルリオーズ;幻想交響曲 ほか(Telarc)
最近では親爺殿以上の逸材との評判が高まりつつあるパーヴォ。現在の手兵シンシナティ響との最初の録音(2000年10月)である。
曲目があまりに一般的だったので新譜の時には見送ったが、30%引きなので購入に踏み切った。
少し聴いてみたところ、コルネット入りの版を採用しているようだ。
同じ作曲家の劇的交響曲「ロメオとジュリエット」より「愛の情景」をフィルアップ。
なお、近々このコンビで、シベリウスとトゥビンを組み合わせた新譜が出るという。楽しみ楽しみ。
 
トマス・ダウスゴー(指揮) デンマーク国立放送響
スヴェンセン;交響曲第1・2番 ほか(CHANDOS)
先ごろ来日して紀尾井シンフォニエッタを指揮したダウスゴー、聴いた人の話では、実に素晴らしい音楽だったとのこと。
スウェーデン室内管とのベートーヴェン・チクルス(SIMAX)は順次購入しているが、それ以外のものも聴いておきたいと思い購入。
北欧作品を中心に、かなりの録音がある人だが、スヴェンセンの交響曲は、あれこれ買ってきているので、ちょうどよい。
世界初録音になるというポロネーズ第2番をフィルアップ。
 
アリ・ラシライネン(指揮) ノルウェー放送管
シベリウス;組曲「ベルシャザールの饗宴」 ほか(FINLANDIA)
シベリウスの比較的録音されることの少ない管弦楽曲ゆえ、基本的には買い筋の盤。
ただ、ラシライネンという指揮者には、アルト・ノラスとのショスタコーヴィッチなどあまり感心したことがないので、二の足を踏んでいたが、30%引きなので購入に踏み切った。
組曲「白鳥姫」「歴史的情景」第1・2組曲をカプリング。
なお、ラシライネンもヨルマ・パヌラ門下生、更にアルヴィド・ヤンソンスに学んだとのこと。
 
ユハ・カンガス(指揮) オストロボスニア室内管
ラウタヴァーラ;弦楽合奏曲全集(Ondine)
上記のダウスゴー&スウェーデン室内管をはじめ、最近、北欧の中・小規模アンサンブルに注目すべき団体が多い。
なかでも一際目立っているカンガス&オストロボスニア、あれこれ買ってきたが、未架蔵のラウタヴァーラを購入。
CD2枚組に1950年代から90年代までの13曲を収める。
詳細は小林さんのWebpageをごらんいただきたいが、主なものはディヴェルティメント(1953)、弦楽のための組曲(1952)、カントI〜IV(1960〜92)、Hpと弦楽のためのバラード(1973)あたり。
小林さんによれば、
カバーしている作曲年代の広さ、曲の面白さ、演奏の良さなど、あらゆる点でラウタヴァーラを知るために格好のディスクと言うことができるだろう。
とのこと、期待したい。
 
ピンカス・ズッカーマン(Vn) ラルフ・カーシュバウム(Vc) クリストフ・エッシェンバッハ(指揮) ロンドン響 ほか
ベートーヴェン;三重協&ブラームス;二重協(BMG)
一般には名曲とされているものの、相性が悪いというかピンと来ない曲がある。この2曲など、さしずめ代表格。(もちろん斉諧生にとっては、ということだ。)
この盤は、Vnは大名人、Vcがバッハ;無伴奏聴き比べで高く評価したカーシュバウム、指揮もかねてから注目しているエッシェンバッハ…という顔触れながら、曲が曲なので買いそびれていたもの。
3割引の機会ゆえ購入に踏み切った。
ブラームスが1996年、ベートーヴェンが翌年の録音。後者ではジョン・ブラウニング(P)が加わる。
 
アーロン・ロザンド(Vn) ピンカス・スタインバーグ(指揮) ザールラント放送響 ほか
パガニーニ;Vn協第1番&ブルッフ;Vn協第2番(VOX)
先日に続いて、アメリカの実力派ロザンドの未架蔵盤を購入。
しばらく前に音盤屋で見かけたものだが、架蔵済みでは?と思って、買わずにいた(迷ったら買わない、というのがダブり買い防止のために設けている原則)。幸い、思い過ごしだった。
パガニーニは1980年録音、ブルッフは1970年録音で、後者の付けはペーター・リヒター・ド・ランゲニエル(指揮)(聞いたことのない名前だ)とバイエルン放送響
 
オッリ・ムストネン(指揮) タピオラ・シンフォニエッタ ほか
ムストネン;三重協 ほか(Ondine)
注目のピアニスト、ムストネンの自作自演盤。
ピアノ独奏盤は、ほぼ全部買っているが、自作までは…と買わずに来たが、ペッカ&ヤーッコ・クーシストがVnを弾いているとあっては、やはり気になるのでこの機会に購入。
クーシスト兄弟は、標記三重協と弦楽九重奏曲第1・2番に登場。
更に小組曲「睡蓮の上で踊る蛙」の、Vcと弦楽合奏のために書かれた2曲をカプリング。Vc独奏はマルッティ・ロウシ
ムストネンの少々エキセントリックなピアノ演奏からは少し想像しにくいのだが、新古典的な聴きやすい音楽のようである。
 
ヴェーグQ ほか
ブラームス;弦楽四重奏曲第1番・Cl五重奏曲(CASCAVELLE)
ヴェーグ翁の指揮盤は余さず買っているが、四重奏団の録音は買ったり買わなかったり。
これも買いそびれていたものだが、この機会に購入することにした。
両曲とも1949年にジュネーヴ放送局で録音されたという。
アセテート盤か何かに刻まれたもののようで、サーフェス・ノイズや盤面の傷らしい音が聴こえるものの、楽音自体には力があり、歪みも少なく(特に五重奏曲)、音楽を楽しめるレベル。
なお、Cl独奏はアントワーヌ・ピエール・ド・バヴィエなる人物で、指揮者としてジュネーヴやトリノで長く活動したという。
 
ウルズラ・ショッホ(Vn) ブルーノ・カニーノ(P)
ドビュッシー;Vnソナタ&フランク;Vnソナタ&プーランク;Vnソナタ(BAYER)
Vnは未知の奏者だが、Pが名人カニーノ。彼が共演相手に選ぶならば間違いないのではないかと、購入してみた。曲目も魅力的。
ショッホは1971年ドイツ・ルートヴィヒスブルク生れ、サシュコ・ガヴリーロフらに学び、ベルリン・フィルに在籍ののち、2000/2001年のシーズンからコンセルトヘボウ管の次席コンサートマスターに就任した…とブックレットに記載されているが、オーケストラの楽員名簿には名前がない。既に離任したのであろうか。
当盤の録音は、1999年6月。
 
石井啓一郎(Vn) 石井啓子(P)
ディーリアス;Vnソナタ第2番 & エネスコ;Vnソナタ第3番 ほか(EXTON)
日本フィルの楽員で、落ち武者か晒し首のような髪型で異彩を放っている(失礼! しかし→ここを押して)石井の独奏盤。
ディーリアスにせよエネスコにせよ、なるべく集めておきたい曲なので気になっていたところ、2割引というので購入することにした。
ドヴォルザーク;4つのロマンティックな小品ダラピッコラ;タルティーニアーナ2番林光;ラプソディをカプリング。
 
シュテファン・フッソング & 御喜美江(アコーディオン)
「T"W"ogether」(DENON)
アコーディオン奏者で斉諧生が一に指を屈するのはミカ・ヴァユリネンだが、その次にはフッソングを挙げる。
彼と御喜美江が共演した1枚、バッハピアソラが収められているので購入。
バッハは2Cem協 BWV.1061、ピアソラはバレエ・タンゴ
そのほか
ソレール;コンチェルト第6番
モーツァルト;自動Orgのためのアダージョとアレグロ K.594
などを収録。

7月9日(火): 

 

ピエール・モントゥー(指揮) サンフランシスコ響 ほか
ミヨー;作品集(CASCAVELLE)
ミヨーの歴史的録音集成、CD2枚組。
標記のように、モントゥーのCD未覆刻音源を含んでいるので購入。
彼が演奏している曲は「プロテー(プロメテウス)」組曲第2番で、録音は1945年4月14日。SP覆刻としては水準程度の音質か。
また作曲者自演交響曲第1番・フランス組曲・行進曲「追憶に」を収録。
最後の作品は日米開戦記念日のために1945年に作曲されたもの。
その他、
屋根の上の牡牛(ディミトリ・ミトロプーロス(指揮) ミネアポリス響、1945年録音)
プロヴァンス組曲・序奏とアレグロ(ウラディミール・ゴルシュマン(指揮) セントルイス響、1941〜42年録音)
弦楽四重奏曲第7番(ガリミールQ、1935年録音)
コレットによる組曲(パリ木管トリオ、1938年録音)
これにはフェルナン・ウーブラドゥーがFg奏者として参加している。
マルチニーク島の舞踏会(ロベール&ギャビー・カサドシュス(P)、1941年録音)
4つのロンサールの歌(リリー・ポンス(Sop) アンドレ・コステラネッツ(指揮) アンサンブル、1947年録音)
を収録。
 
レオニード・コーガン(Vn) ほか
「ヴァイオリン音楽集成」(TESTAMENT)
良質の覆刻を続けているTESTAMENTレーベルから、コーガンの箱ものが出た。某音盤店のポイントが貯まっていたのを利用して購入。
とかくオイストラフの陰に隠れがちで、いっこうに評価の上がらない人だが、20世紀の重要なヴァイオリニストとして数え落とすことができない奏者だと思う。
6枚組で収録曲は多岐に渡るが、主なものを挙げれば、
バッハ;Vn協第2番 BWV1042
バッハ;2Vn協 BWV1043(以上オットー・アッカーマン指揮フィルハーモニア管)
モーツァルト;Vn協第3番(コンスタンティン・シルヴェストリ(指揮) パリ音楽院管)
モーツァルト;Vn協第5番
ベートーヴェン;Vn協(以上アンドレ・ヴァンデルノート(指揮) パリ音楽院管)
メンデルスゾーン;Vn協(コンスタンティン・シルヴェストリ(指揮) パリ音楽院管)
ブラームス;Vn協
パガニーニ;Vn協第1番
ラロ;スペイン交響曲(以上シャルル・ブリュック(指揮) パリ音楽院管)
チャイコフスキー;Vn協(アンドレ・ヴァンデルノート(指揮) パリ音楽院管)
プロコフィエフ;Vn協第2番(バージル・キャメロン(指揮) ロンドン響)
上記のうちベートーヴェンは、今回が初発売の音源。
ほとんどが1950年代後半のモノラル録音で(一部ステレオ)、多くはステレオ再録音盤が出ている。
 
ギア・ケオシヴィリ(Vc) 篠原美樹子(P)
ブラームス;Vcソナタ第1番 & ショスタコーヴィッチ;Vcソナタ ほか(自主製作)
先日ネットサーフをしていてギア・ケオシヴィリ氏のWebpageを訪れた。氏は、先月末にフルネとの演奏会を聴いた関西フィルの首席Vc奏者である。
そこにCDのページがあり(→ここを押して)、かねて蒐集しているショスタコーヴィッチ作品が収録されているという。
サンプル音源を聴いてみると、斉諧生好みの寂びの効いた音色の様子なので、メールを出して頒布をお願いしてみたところ、お譲りいただけることになった。
標記ソナタ2曲以外に、ラフマニノフ;ヴォカリーズと故国グルジアの3人の作曲家ラギゼツィンツァゼタクタキシュヴィリの小品を収める。
2001年5月26日、音楽の友ホール(新大阪)でのライヴ録音。

7月7日(日): 

 大阪センチュリー交響楽団第12回いずみ定期演奏会@いずみホールを聴く。指揮はウリエル・セガル

今日の曲目は、
チャイコフスキー;幻想序曲「ハムレット」
チャイコフスキー;弦楽セレナード
シューベルト;交響曲第4番「悲劇的」
というもの。
セガルは大阪センチュリー響設立時の常任指揮者だが、定期演奏会で聴くのは初めて。
日曜の午後のせいか、ホールはほぼ満席に近い状態。
 
いずみホールは豊かな響きが特長だが、金管楽器の多い「ハムレット」で大丈夫か、ちょっと心配だった。
果たして不安が的中、ちょっとやかましいというか、響きの中に音が埋没してしまった。
指揮者も音量を抑えていたのだろうが、音響がすぐ飽和してしまい、ダイナミックスが6割程度から上がらない。結局、十分なクライマックスが形成されずに終わったという印象である。
「オフィーリアの主題」を吹くObのソロは光っていた。
 
続く弦楽セレナードでは、うってかわって、魚が水を得たようにイキイキとホールが響く。
オーケストラも実に伸び伸びと弾き、胸がすくというか、痛快というか、実に気持ちよかった
第1楽章冒頭から大満足。この曲はこう鳴ってほしいと思うとおり、間然するところない演奏ぶり。
第3楽章の終結部から第4楽章の開始にかけて(ほとんどアタッカ)、チャイコフスキーのセンチメンタルなところが嫌味なく表出され、胸がキュンとなった。
 
これでもう一息、豊麗な音色が溢れ出てくるようになれば、世界の一流オーケストラに肩を並べられるのだが…。
VaやVcの首席奏者が客演のままになっているのも、経営母体・大阪府の財政危機とあわせ考えると、少し心配。
 
休憩後のシューベルトは、ピリオド系とは無縁のアプローチ。
弦もチャイコフスキーと同じ11-8-6-6-4の編成。
 
立派で質の高い演奏だったとは思うが、いかんせん曲が面白くない。
シューベルト・ファンの皆様、ごめんなさい。m(_ _)m
 
シューベルトの美しいメロディや豊かなファンタジーが、ときおりチラッと姿を見せるものの(特に第2楽章)、全体としては頭で作った労作、という印象を拭えない。
例えば、編成を小さくして、音と音が弾み合うようなアプローチでないと、聴いていて保たない気がする。
 
「初期ロマン派の比較的演奏頻度の低い交響曲」という線で考えるとすれば、メンデルスゾーン;交響曲第5番「宗教改革」あたりでも良かったのではなかろうか。
斉諧生的には、ベールヴァルド;交響曲第3番「サンギュリエール」ならば大満足だが(笑)。
 
いっそ、弦楽合奏曲だけでプログラムを組んでも良かったかもしれない。

 

ギュンター・ピヒラー(指揮) オーケストラ・アンサンブル金沢
ハイドン;交響曲第85・100・101番(VICTOR)
ちょうど昨夜、↓5日(金)のカンタ盤の記事を書いているときに、オーケストラのWebpageで見かけ、気になっていた。
上記の演奏会の際、ホールの常設ショップで発見、即購入。
これは斉諧生の持論になるが、ハイドン演奏は、いわば指揮者の試金石であり、そこで音楽の「いのち」、を感じさせてくれる人は、本物の音楽家だと思っている。
また、いつも書いていることだが、弦楽器の名人が指揮する音楽には独特の暖かさが見られることが多い。
もちろんピヒラーはアルバン・ベルク四重奏団のリーダー、そうした上質の音楽を期待したい。
2001年4月4日、富山県小杉町文化ホール・ラポールでのライヴ録音。
自主製作盤かと思っていたが、『レコード芸術』の月評欄に掲載されており、一般発売されていたようだ。もっとも京都・大阪あたりの音盤屋では見かけたこともなかったが…。

 今日のコンサートを演奏会出没表に追加。


7月6日(土): 

 Compact Disc ConnectionからCDが届く。久しぶりのオーダーである。

ジゼル・ベン・ドール(指揮) サンタ・バーバラ響 ほか
ヴィラ・ロボス;交響曲第10番(KOCH)
『レコード芸術』7月号「CDジャケット品評会」なる企画を掲載しており、あまり品のよろしくないページだなぁと思いつつ、何か面白いものはないかと見ていると(苦笑)、ベン・ドールの未架蔵盤を発見。地元の音盤屋には並んでいなかったのでオーダーしたもの。
ヒナステラレブエルタスなど南米音楽を得意にしている人らしい、世界初録音というレパートリー。
独唱者3人と合唱を動員して、「大地と生きとし生けるもの」「戦争の雄叫び」「創造主の喜び」「悪魔のドラゴン」「天に栄光、地に平和」等々と題された楽章が歌われ、演奏される。
指揮者の文章によると、楽譜にメトロノーム記号が入っていなかったり歌詞がブラジルの方言で書かれていたり、厄介な曲らしい。1957年、パリで初演されたときの録音テープが残っていて、彼女はパリまでそれを聴きに行って研究したとのこと。
なお、オーケストラは、ベン・ドールが音楽監督を務める団体。公式Webpageは→ここを押して
 
フェリックス・スラトキン(指揮) コンサート・アーツ・シンフォニック・バンド
「軍楽隊」(Angel)
スラトキン父が吹奏楽を指揮したマーチ集。
指揮者以前に名ヴァイオリニストとして知られた人なので、ずいぶん意外なレパートリーなのだが、何でも戦時中にはこういう仕事をしていたらしい。
バンドの方は、ハリウッドあたりの腕利き奏者や軍楽隊員を選抜した、録音用の臨時編成団体とのこと。
収録曲の中心はスーザの作品で、「星条旗よ永遠なれ」・「忠誠」・「エル・カピタン」・「ワシントン・ポスト」・「雷神」・「アメリカ野砲隊」を収めている。
その他、「錨を揚げて」「アメリカン・パトロール」といった有名曲を含み、最後は「アメリカ国歌」で締めくくる。
このCD、知人(日本スーザ協会員)に国内盤を聴かせてもらって以来、ずいぶん長い間、捜していたのだが入手できなかった。先日ふとした拍子に発見したアメリカ盤を、今回ようやくオーダーしたもの。
1958年の録音で、1998年にデジタル・リマスターされた盤である。
 
パコ・デ・ルシア(G) エドモン・コロメール(指揮) カダケス管
ロドリーゴ;アランフエス協 ほか(Verve)
フラメンコ・ギターの名手として知られる奏者が、クラシックの名曲を作曲者臨席のもとに演奏したときのライヴ録音(1991年)という、なんとも興味を惹かれる盤。
なお、コロメールはイザベル・モレッティとHp版でアランフエスを録音していた。
また、カダケス管ではアリアーガ作品集を買ったばかりだが、このCDにはメンバー表が掲載されており、この当時、エミリー・バイノンコンセルトヘボウ管が二番奏者として在籍していたことがわかる。
フィルアップは、アルベニス;「イベリア」からの3曲を、ギター・トリオによって演奏したもの。
 
アーロン・ロザンド(Vn) ヒュー・スン(P)
「VnとPのロマンス集」(VOX)
アメリカの実力派、ロザンドの未架蔵盤を見つけたのでオーダー。
無慮16曲、ロマンスというタイトルのVn曲を集めたアルバム。
ブルッフクライスラードヴォルザークリストヴュータンヴィエニャフスキクララ・シューマンゴルトマルクヤナーチェクらの名前が並んでいる。
斉諧生的には、シベリウス(op78-2)、シンディングスヴェンセン(op.26)、ニルセン(op.2)の北欧作品が重要。
1993年録音。
 
エルマー・オリヴェイラ(Vn) ロバート・ケーニック(P)
「愛好アンコール曲集」(ARTEK)
これもアメリカの実力派、オリヴェイラの未架蔵盤を見つけたのでオーダーしたもの。
収録曲は、
スメタナ;わが故郷より
ファリャ;6つのスペイン民謡組曲
ガーシュウィン(ハイフェッツ編);「ポーギーとベス」より
ハーバート;3つの小品
をはじめとして、
マスネ;タイスの瞑想曲ラフマニノフ;ヴォカリーズアクロン;ヘブライの旋律クロール;バンジョーとフィドルなど有名小品を連ねる。
2000年の録音。
なおレーベルの公式Webpageは→ここを押して
 
レベッカ・デ・ポント・デイヴィース(M-S) クレア・トゥーマー(P)
「フランス女性作曲家歌曲集」(LORELT)
Compact Disc Connectionを"Boulanger"で検索して見つけた盤。
てっきりリリー・ブーランジェの未架蔵盤…と喜んでオーダーしたのだが、届いてみればナディア・ブーランジェ作品が5曲だった。まあ、これはこれで良いのだが。
それに、極めて興味深いことに、「私の感覚、私の心をこめて Avec mes sens, avec mon coeur 」と題された曲の前奏は、妹の歌曲集「空のひらけたところ」の第1曲「彼女は牧場の下の方へ」のそれに、酷似している。
その他、オギュスタ・オルメスシャミナードポリーヌ・ヴィアルド・ガルシアの作品を収める。

7月5日(金): 

 

クルト・ザンデルリンク(指揮) シュターツカペレ・ドレスデン
モーツァルト;交響曲第35番 & ベートーヴェン;交響曲第8番 ほか(TDK)
1973年、このオーケストラが初めて来日したときのライヴ録音が3点、CD化された。そのうち曲目が最も好みに合う1枚を購入。
ブックレットに当時のプロデューサーが回想を執筆しており、リハーサル(マイク・テスト)をほとんど行わずに録音したという。
そのせいか、一聴した感じでは、音の鮮度があまり高くなく、音場が引っ込みがち。
ワーグナー;「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲をフィルアップ。
 
ルドヴィート・カンタ(Vc)
コダーイ;無伴奏Vcソナタ & カサド;無伴奏Vc組曲 ほか(Tri-M)
オーケストラ・アンサンブル金沢の首席Vc奏者による無伴奏アルバム。略歴等は→ここを押して
最近、この手の新譜が多いので二の足を踏んでいたのだが、店頭の試聴機で聴いてみたところ、堅実な技巧と渋い音色が、なかなか良さそうなので購入。
イザイ;無伴奏Vcソナタをカプリング。珍しい曲だが、先日出たマリオ・ブルネロ盤(VICTOR)にも含まれていた。これから流行するのだろうか?
 
ホーコン・アウストボ(P)
グリーグ;抒情組曲(全曲)(BRILLIANT)
原則としてP独奏曲は避けているのだが、この曲集は好きなので、例外として購入(笑)。
これも北欧音楽MLで話題になったCDで、3枚組千円強の格安箱物なのに2001年の新録音で、しかも名演。
今年初めくらいのリリースながら、意外に品薄。稀に見つけたときは二千円弱くらいの値付けだったりして買いそびれていたもの。
アウストボはノルウェー生れ、トルルス・モルクの初期録音で共演していたことがある(SIMAX)。

7月4日(木): 

 

秋山和慶(指揮) 札幌響
ブラームス;交響曲第2番 ほか(札幌響自主製作)
 
秋山和慶(指揮) 札幌響
ブラームス;交響曲第4番 ほか(札幌響自主製作)
毎日お世話になっているCLASSICAさん、W杯(…と言いつつ優勝チームに渡されるものの形状が「カップ」ではなく「トロフィー」なのは不審)の期間中は、随時更新される戦評を楽しみに拝読していた。
大会期間中にリンク集が更新され、札幌響に公式サイトができていることを教えられた。→ここを押して
オーケストラのWebpageでは必ず自主製作CDを売っていないか捜すのだが、案の定(笑)。→ここを押して
ブラームスの全4曲がリリースされているのだが、とりあえず好きな方の2曲をオーダー。結果が良ければ残り2曲も買うつもりだ。
アンケートフォームから住所氏名等を送信すれば、現物が送付される。封入されている郵便振替用紙で代金を払い込み。送料等は価格に含まれている。
第2番が1996年12月、第4番が1997年4月の録音。演奏会場が札幌市民会館で、音響の良さで知られる札幌コンサートホール「キタラ」でないのは少し残念。
秋山&札響といえば、以前、シベリウス;交響曲第2番の名演がCDで出ていたが、あれはどうなったのだろう?

7月2日(火): 

 6月28〜30日の3つのコンサートを演奏会出没表に追加。
 また、音盤狂昔録平成14年6月分を追加。


7月1日(月): 

 

ルドルフ・ケンペ(指揮) ミュンヘン・フィル
ブラームス;交響曲第1・3番(ARTS)
 
ルドルフ・ケンペ(指揮) ミュンヘン・フィル
ブラームス;交響曲第2・4番(ARTS)
ケンペ最晩年のブラームス全集がARTSレーベルの新シリーズ"ARTS ARCHIVES"でCD化された。
先にSCRIBENDUMレーベルからCD3枚組で覆刻されたのと同じBASF原盤のスタジオ録音だと思うのだが、録音データがディスコグラフィと微妙に違う。
第1番…(ARTS)1975年1月 (ディスコグラフィ)1975年5月
第2番…(ARTS)1976年2月 (ディスコグラフィ)1975年12月
第3番…(ARTS)1976年2月 (ディスコグラフィ)1975年11月
第4番…(ARTS)1975年1月 (ディスコグラフィ)1974年11月
SCRIBENDUM盤を架蔵していないので、きちんとした比較・確認ができず、申し訳ないが、たぶん同じ音源の筈である。
ただし、SCRIBENDUM盤に含まれていたハイドン変奏曲が省かれているので、御注意。
ともあれ、この名匠の大事な遺産(万一、別音源なら尚更!)が廉価に復活したので購入。

平成14年5月25日(土):黄金週間中のウィーン旅行の顛末を「維納旅行記」として公開。
平成13年2月3日(土):ドメイン"www.seikaisei.com"を取得しサーバーを移転。「音盤狂日録」の過去ログを「音盤狂昔録」として公開。
平成12年9月10日(日):「提琴列伝」に、ミクローシュ・ペレーニを掲載。
平成12年1月8日(土): バッハ;無伴奏Vc組曲聴き比べを掲載。
平成11年10月24日(日): ラハティ交響楽団シベリウス・チクルス特集を掲載。
平成11年8月28日(土): 「逸匠列伝」にカール・フォン・ガラグリを掲載。
平成11年5月9日(日): 「作曲世家」にリリー・ブーランジェを追加。
平成10年5月5日(祝): 「作曲世家」にステーンハンマルを掲載。
平成10年2月8日(日): 「逸匠列伝」にルネ・レイボヴィッツを掲載。
平成9年11月24日(休): 「名匠列伝」に、アンゲルブレシュトを追加。
平成9年9月15日(祝): 「畸匠列伝」に、マルケヴィッチを掲載。
平成9年8月24日(日): 「名匠列伝」にカザルスを追加。
平成9年8月8日(金): 『斉諧生音盤志』を公開。


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