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2005年03月19日

ビョルンソンを聴く

エリザベート・レイトン(Vn) ジェイムズ・リズニー(P)
ビョルンソン;Pソナタ・Vnのためのロマンス第1・2番(OLYMPIA)
今日届いた1枚を早速聴く。
作風は極めてロマンティック。非常に聴き易い。
また、主題労作などはあまり見られず、ピアノ・ソナタ ニ短調も、ソナタというよりも3曲からなる幻想小曲集といった趣(演奏時間も全体で14分強)。
楽想も素朴だが、どこか「味がある」。
第2楽章アンダンテ・カンタービレなど、音符の数がずいぶん少なく、ポツポツとした音楽なのだが、抑制された歌と微妙な和声が簡浄の美を描く。
普通の意味で良く書けているのは(たぶん)第1楽章で、ピアニストがライナーノートに書いているように、グリーグかショパンの響きを思わせる。
とはいえ彼らよりも表情は更にシャイで、そこが何とも愛すべき音楽になっているのだが、その分、現代のコンサートホールや音楽市場からは遠くなっているのだろう。
 
2曲のロマンスは作品番号が6と14と離れており、おそらくセットになることを意識して書かれたものとは違うのだろうと思われる。
そのためか、かえって非常に似通っており、どちらも
(1) ロマンティックな主題提示
(2) リズミックな中間部
(3) 主題再帰と終結
という構成をとる。
両曲とも(2)の部分がなかなか面白く、第2番などちょっとタンゴか何かが入った感じのリズムが格好いい。
管弦楽版もあるそうで(CHANDOSからCDが出ていたらしい)、どういうオーケストレーションになっているのか、興味あり。

投稿者 seikaisei : 2005年03月19日 21:29

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