« 到着! ペレーニのベートーヴェン全集 | メイン | 音楽の生命感 »

2004年10月09日

ヴェーグ晩年のベートーヴェン全集

シャーンドル・ヴェーグ(Vn) アンドラーシュ・シフ(P)
ベートーヴェン;Vnソナタ全集(DECCA)
長年の探求盤が某オークションに出品されていたので落札したもの。
1983年12月、ザルツブルク・モーツァルテウムで収録された初期のデジタル録音で、当盤は1987年5月に発売された国内盤CD(4枚組)。
その時にはヴェーグの偉さを理解しておらず、買いそびれてしまった。気がついたときには廃盤、その後再発された形跡もない。
LPであれCDであれ輸入盤を見かけたこともないのは、ちょうどLPからCDに切り替わる頃だったことがわざわいしたのだろうか、あるいは録音時点で70歳を超えていたヴェーグにメカニカルな衰えがあって、積極的に販売できないような出来栄えだったのだろうか?
ともかくもこの卓越した音楽家の貴重な独奏記録であり、架蔵できて大変に嬉しい。
これを書きながら聴いた範囲では、確かに高齢を感じさせる音ではあるが、音楽の骨格に弛みはなく、あちこちから滲み溢れる滋味の豊かさに傾聴すべき佳演と評価すべきであろう。
なお、ブックレットに塩川悠子さんが師ヴェーグと夫君シフの交友について寄稿しているのが興味深い(これは国内盤でよかった)。

投稿者 seikaisei : 2004年10月09日 18:25

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://202.212.99.225/cgi-bin/mt/mt-tb.cgi/164

コメント

コメントしてください




保存しますか?

(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)